ボーズサウンドを搭載した新型『Mazda3』

ボーズはCES 2019で、同社が新型『マツダ3』向けに開発したサウンドシステムを公開した。システム構成が解説されるでなく、音を鳴らして試聴することもできた。その試聴インプレッションレポートをお届けする。

マツダ3に搭載されるオーディオシステムは、従来と同様、マツダコネクトとして組み込まれているが、モデルチェンジを機にシステムを一新。モニターは新開発の8.8型ワイドで、Apple 「CarPlay」とグーグル「Android Auto」にも対応する。コントローラーはホーム/ナビゲーション/オーディオ、それとリターンの4つのスイッチがダイヤルを囲むように配置。ダイヤルそのものも大型化し、クリック感も一段としっかりとしていた。

オーディオスイッチは従来と同様に独立しているが、ボリュームとミュートスイッチだけでなく、オーディオのON/OFFとトラックサーチの機能が追加された。これまではトラックサーチはマツダコネクトの画面上で行っていたが、手許で聴きたい曲がサーチできるようになったのは大きなメリット。何よりマツダコネクトとオーディオの操作系が分離されたことで、わかりやすさを増したのは確かだ。

新型マツダ3に搭載されるボーズのサウンドシステムを見ていこう。最大の特徴は、従来あったドアマウントのウーファーを前方のキックスペースに移したことだ。これはドア回りのユーティリティを確保する目的とのことだが、音響的にもメリットがあった。キックスペースは、車室内で言えば“角”に当たる。つまり、スピーカーを角に置くことで倍音効果を狙っているのだ。

しかも、このウーファーには専用エンクロージャーが与えられた。これにより、外への音漏れを大幅に減らすことにも成功している。特に低音域は周波数が低いだけあって、ボリュームを上げると低周波だけが外部へ伝搬しがちとなり、場合によっては近所迷惑となることもあった。このスピーカー配置はボーズ車以外のノーマル車でも採用されていると伝えられており、その意味ではこのクラスとは思えない配慮がなされたと言っていいだろう。

音の中心となる中域を司るミッドレンジは8cm口径「ワイドバンドNd」を前後のドアに配置。フロントはこれに高音用ツイーターを組み合わせて明瞭感をアップ。さらにダッシュボード中央には音像の定位に貢献するセンタースピーカーも配置される。リアは8cm口径「ワイドバンドNd」をドアにマウントしつつ、Cピラー裏側に中高音域を受け持つ小型スピーカーが配置される。また、サブウーファーは従来通りスペアタイヤ収納部を活かしたもので、ボーズならではの音響工学に基づいた大容量ボックス内に組み込んだ。

このシステムで聴いたサウンドは、中高音域がしなやかで低域の量感もたっぷり。ギターのタッチも良好で、切れの良い響きを再現していた。試聴して好印象だったのは、フロント前方に音像が定位するだけでなく、全体に包まれ感が半端じゃなかったこと。詳細なモードをチェックする時間がなかったが、少し聴いただけでもスピーカーの配置をかなり綿密に設計したことが推察できた。

当然ながらボーズサウンドシステムはオプションになると思われるが、正直言って、このクラスでこれだけの音を聴けるとは思わなかった。価格次第とは思うが、従来の例を踏まえればそうかけ離れた設定になるとは思えない。新型でもボーズサウンドシステムのオプションを追加する価値は十分にあるとみた。

キックスペースの角となる部分にフロントウーファーを新設した 助手席(右側)のキックスペースの奥にフロントウーファーは設置されていた 新型『Mazda3』のフロントスピーカー配置図 フロントドアには8cm口径「ワイドバンドNd」スピーカーとツイータを配置 ダッシュボード上にはセンタースピーカー。定位感の工場には欠かせない リアドアに、p8cm口径「ワイドバンドNd」を配置 Cピラー裏には中高域用スピーカーを配置。これが音の広がりをもたらしている可能性もある カーゴルームの下、スペアタイヤスペース部にサブウーファーを組み込んだのは従来と同じ 従来の「Mazda3」では、フロンドウーファーをドアにマウントしていた 新型「Mazda3」ではそれをエンクロージャー付きでキックスペースに移動した フロントとリアドアに組み込まれた8cm口径「ワイドバンドNd」スピーカー サブウーファーはスペアタイヤスペースに組み込んだ パワーアンプは助手席シート下にセット。「Mazda3」専用11chデジタルアンプだ 一新されたマツダコネクトのコントローラー部 モニターは新開発の8.8型ワイドタイプとした 新型「Mazda3」