三菱アウトランダーPHEV(2017年)《撮影 太宰吉崇》

三菱自動車は9月13日、『アウトランダーPHEV』『アウトランダー』『エクリプスクロス』『RVR』のブレーキシステムに不具合があるとして、国土交通省にリコール(回収・無償修理)および改善対策を届け出た。

リコール対象となったのは、ブレーキハイドロリックユニット。ECUの制御プログラムが不適切なため、ハイドロリックユニットのポンプモーターの制御切り替え時に電気的ノイズが発生し、ECUの制御が中断されることがある。

そのため、横滑り防止システム(ASC)やABSの機能が一時中断し、その間の車両安定性が損なわれるおそれがある。また、オートクルーズコントロール「ACC」、衝突被害軽減ブレーキシステム「FCM」、停車後ブレーキペダルを離してもブレーキ力を保持して車両停止状態を保つ「BAH」、坂道発進の際に車両のずり下がりを抑制する「HSA」、車両運動統合制御システム「S-AWC」の機能が付きた車は、作動中に機能が停止するおそれがある。

改善措置として、全車両、ブレーキハイドロリックユニットのECUの制御プログラムを対策仕様に書き替える。不具合は15件発生、事故は起きていない。対象車両は2017年2月7日〜2018年4月11日に製造された1万8309台。

また改善対策の対象となったのは、衝突被害軽減ブレーキシステム。コントロールユニットの制御プログラムが不適切なため、前方に衝突可能性がある歩行者を検知した際のブレーキ作動時間が必要以上に長くなることがある。そのため、運転者の不要な制動操作による急制動を誘発するおそれがある。

改善措置として、全車両、衝突被害軽減ブレーキシステムコントロールユニットの制御プログラムを対策仕様に書き替える。不具合は83件発生、軽傷事故が1件起きている。対象車両は2017年2月7日〜2018年6月21日に製造された2万1146台。

いずれも市場からの情報により届け出た。

改善箇所(ブレーキハイドロリックユニット) 改善箇所(衝突被害軽減ブレーキシステムコントロールユニット)