ニュル北コースを走る「ポルシェ919ハイブリッドEvo」。《写真提供 Porsche》

29日、昨年(2017年シーズン)まで世界耐久選手権(WEC)のLMP1クラスを走っていたマシンをベースとするポルシェ「919ハイブリッドEvo」(Porsche 919 Hybrid Evo)が、ニュルブルクリンク北コースで5分19秒55の新レコードタイムを樹立した。

ポルシェの発表によれば、919ハイブリッドEvoのステアリングを握ったのは昨年までWEC LMP1クラスのポルシェ主戦ドライバーであったティモ・ベルンハルト(ポルシェのワークスドライバー)、そして29日朝に彼がニュル北コース“ノルドシュライフェ”で刻んだタイムは5分19秒55。これは1983年に当時の耐久レース最高峰カテゴリー「グループC」に参戦していたポルシェのマシン(956系)でシュテファン・ベロフが記録したタイム、6分11秒13を35年ぶりに更新するものだという。

ポルシェは昨年までWECのLMP1クラスに参戦、919ハイブリッドで3年連続タイトル獲得やルマン24時間レース3連覇を達成した(昨年限りで同クラスからは撤退)。1983年当時のグループCと現代のLMP1を同一線上で比較することはできないが、耐久レースのトップに位置するマシン同士という見方をすれば、その“進化”はノルドシュライフェで1分弱、約14パーセントのタイム短縮を果たしたことになる。

ニュル北コースを走る「ポルシェ919ハイブリッドEvo」。《写真提供 Porsche》 ニュル北コースを走る「ポルシェ919ハイブリッドEvo」。《写真提供 Porsche》 ニュル北コースを走る「ポルシェ919ハイブリッドEvo」。《写真提供 Porsche》 ティモ・ベルンハルト《写真提供 Porsche》 919ハイブリッドEvo(右)と、前レコード車の2ショット(この写真は今年5月公開のもの。左はポルシェのリリースによれば「956C」とされる)。《写真提供 Porsche》 2017年、WEC現役時代のポルシェ919ハイブリッド。《写真提供 Porsche》