2017年シーズンのマクラーレン・ホンダ。《写真提供 Honda》

15日、今季限りでホンダ製パワーユニット(PU)搭載を終了することになったマクラーレンが、来季2018年からのルノー製PU搭載決定を続けざまに公表した。

マクラーレンの公式サイト上でのタイムライン的にはホンダとの別離が発表された5分後、来季からのルノー製PU搭載が正式に公表された。契約は2020年までの3シーズンとなっている。

現在ルノーは、自社ワークスチーム(ルノー)とレッドブル、そしてトロロッソにPUを供給中(レッドブルのPU名称はTAGホイヤー)。来季に向けてトロロッソとマクラーレンがPUをトレードする格好になった。これらはすべて、最近の噂どおりの動きである。

マクラーレンがルノー製のPU(エンジン)を搭載してF1を戦うのは初めて。ともに長いF1参戦歴を誇る英・仏のビッグネーム同士が初タッグを組むことになった。

さて、ビッグネーム同士のタッグとしては、マクラーレン・ホンダも大きな期待を背負って“復活誕生”したのだが、さしたる成果を残せぬまま、3シーズンで関係解消に。1988〜92年に80戦44勝という栄光期を築いたマクラーレン・ホンダ、2015〜17年はここまで勝利どころか表彰台も未獲得。今季残りレースでも勝利を望むのは酷な状況で、日本のファン目線では残念な顛末というしかない。

ホンダの八郷隆弘社長は「志半ばでマクラーレンと袂を分かつのは非常に残念ですが、お互いの将来に向けた最善の道として決断しました」とコメント。「これまでマクラーレン・ホンダを応援してくださったファンのみなさまをはじめ、復帰準備段階から多くの苦楽を共にしてきたドライバーやチーム、関係者のみなさまに心より御礼申し上げます。2017年シーズンはマクラーレンと共に最後まで戦い抜き、2018年以降もF1レース活動を継続してまいります」としている。

また、トロロッソ・ホンダとして迎える来季について八郷社長は、「トロロッソは才能あるドライバーを数多く輩出してきた若さと勢いのあるチーム。彼らと共にチャレンジできることを、とても嬉しく思います。ファンのみなさまの期待に応えられるよう、トロロッソと共にチーム一丸となって戦ってまいりますので、応援よろしくお願いいたします」と語った。

マクラーレン・ルノーとトロロッソ・ホンダ、この両陣営が2018年のF1における大きな注目材料となることは間違いなさそうだ。

なお、シンガポールGPの週末はストーブリーグに関する動きがやはり続々と出てきており、現トロロッソのカルロス・サインツJr.が来季はルノーのワークスチームで走ることも決まっている。

2017年シーズンのマクラーレン・ホンダ。《写真提供 Honda》 2017年シーズンのマクラーレン・ホンダ。《写真提供 Honda》 2017年シーズンのトロロッソ。《写真提供 Red Bull》 現トロロッソのカルロス・サインツJr.、来季はルノーで走る。《写真提供 Red Bull》