
国土交通省は7月17日、ホンダの電動バイク『ベンリィe:』シリーズ6車種について、計2万1827台のリコールを発表した。前照灯、方向指示器、速度計などの作動不良や、走行不能となる可能性がある。
対象となるのは五羊-本田摩托(広州)が製作した「ベンリィe: II MD」「ベンリィe: I MD」「ベンリィe: I」「ベンリィe: Iプロ」「ベンリィe: II」「ベンリィe: IIプロ」の6車種で、製作期間は2019年11月1日から2024年10月15日まで。「MD」は郵政専用車だ。
不具合の内容は、電気配線(メインハーネス)において、フレーム溶接時のスパッタ除去指示が不適切だったため、メインハーネスの通線部にスパッタが残留していること。
このスパッタとハーネスが干渉し、そのまま使用を続けると電線の被覆が摩耗し、芯線が露出して短絡するおそれがある。短絡した場合、前照灯、方向指示器、速度計などの作動不良や、走行不能となる可能性がある。
改善措置として、全車両のメインハーネスの損傷を点検し、保護材(グロメット等)を追加する。また、メインハーネスが損傷している場合は対策品と交換する。
現在までに2件の不具合が確認されているが、事故の報告はない。なおベンリィe:などホンダの電動二輪車ではバッテリーについてもリコールとなっており、対策するまでは使用しないよう、ホンダでは呼びかけている。
<注> 車名(通称)について一般には「ベンリィe:」だが、リコール届け出では「ベンリィe」となっている。記事では一般の表記に従った。



