メルセデスベンツは、新型電気ミニバン『VLE』のプロトタイプの写真を公開した。4月に開催された「上海モーターショー2025」でコンセプトが公開され、国内外で話題となっていたモデルだ。
メルセデスベンツは2台のVLEのテスト車両を用いてドイツ・シュトゥットガルトからイタリア・ローマまでの約1100kmの長距離走行テストを実施したことを発表した。
テスト車両は、15分間の短時間充電を2回行うだけで全行程を走破した。ルートはアルプスの曲がりくねった急勾配の峠道、長い高速道路区間、混雑した一般道、狭い街路など多様な条件を含む要求の厳しいものだったという。
走行時間は約13時間で、出発地のシュトゥットガルトでは外気温11度、到着地のローマでは33度という温度差がある中、車内は終始22度に空調管理されていた。
その中で特に後輪操舵システムは、曲がりくねった峠道やイタリアの都市部の狭い街路で威力を発揮し、優れた機敏性とストレスフリーな操縦性を実現したという。
2026年からメルセデスベンツは新開発のモジュラー・スケーラブルなバン・アーキテクチャを導入し、プライベート向けのグランドリムジンと商用トランスポーターを明確に差異化すると明かしている。
グランドリムジンシリーズでは、最大8席のVLEがファミリーやレジャー向けから高級VIPシャトルまで幅広くカバーし、最上位の『VLS』が独自のセグメントで真の自動車ラグジュアリーを提供する。メルセデスベンツは初めて、米国、カナダ、中国市場に全電動の中型高級車を投入する、としている。
