
中国の東風汽車は、EVブランド「eπ(イーパイ)」の最初の市販車『007』を、武漢市公安局にパトカーとして13台納入したと発表した。この新型パトカーは、環境に配慮した電動車両であるだけでなく、最新のAI技術を搭載し、警察官の業務効率を飛躍的に向上させる次世代型パトカーという。
納入されたeπ007は、武漢市黄陂区環城派出所に配備され、すでに実戦配備されている。最大の特徴は、AIによるスマート音声対話システムを搭載していることだ。これにより、警察官はパトロール中に「口頭指示のみ」で情報検索やルート調整などの操作を行うことができ、従来の手作業による操作と比較して大幅な効率化が図られている。
車体には、高強度のケージ構造が採用されており、警察官の安全性を高めた「移動式安全要塞」となっている。この強固な車体設計により、緊急時や危険な状況下でも警察官の身の安全を確保することができる。
環境面での貢献も大きな特徴だ。黄陂警察の試算によると、この13台のeπ007を導入することで、年間約58トンの二酸化炭素排出量を削減できるという。これは、従来の内燃エンジン関を搭載したパトカーと比較して大幅な環境負荷の低減につながる。
