2023年1月31日に発売されたBYD『ATTO 3』は、同社の日本向けモデル第一段となるミドルサイズSUVのBEV。既に海外ではシェアを広げているが、国内ではあまり馴染みがないモデルだ。日本進出にあたり、国内モデルといかに競争するかというのが注目となる。
例えば、同じくEVモデルのマツダ『MX-30 EV』は451万円からという価格で、これはATTO 3の450万円と近接している。既存の国内モデルとの比較の中でATTO 3はどのように浮かび上がるだろうか。
◆ボディサイズ比較
●ATTO 3
全長:4455mm
全幅:1875mm
全高:1615mm
ホイールベース:2720mm
最小旋回半径:5.35m
●MX-30
全長:4395mm
全幅:1795mm
全高:1565mm
ホイールベース:2655mm
最小旋回半径:5.3m
外寸は、全体にややATTO 3がMX-30よりも大きい値となっている。スタイルの違いとして、MX-30がより長いノーズを有していることが分かる。最小旋回半径の差は50mmとなっており、取り回しを考えると数値上の差に加えて、スタイリングによる視界の差も気になるところだ。
◆エンジンスペック
●ATTO 3
・電動機 :TZ200XSQ
・タイプ :交流同期電動機
・定格出力:65kW(88.4PS)
・最高出力:150kW(204PS)/5000〜8000rpm
最大トルク:310Nm(31.6kgm)/ 0〜4433rpm
●MX-30
・原動機:MH型
・タイプ:交流同期電動機
・定格出力:80.9kW(110PS)
・最高出力:107kW(145PS)/4500〜1万1000rpm
・最大トルク:270Nm(27.5kgfm)/0〜3243rpm
出力はATTO 3がMX-30を上回る形だ。しかし、車重はMX-30が1650kg、ATTO 3は1750kgとなっている。乗り味の面ではこのあたりが違いとなってくるだろう。また、定格出力ではMX-30が大きく上回っていることが分かる。数値上、モーター出力の安定性ではMX-30に分があるといえるだろう。
◆交流電力量消費率等
●ATTO 3
・交流電流消費率:139Wh/km(WLTC モード)
・1充電走行距離 :470km (WLTC モード)
・バッテリー容量:58.56kWh
・V2Lアダプター(AC100V・最大1500W)オプション装備可能
●MX-30
・交流電流消費率:145Wh/km(WLTCモード)
・1充電走行距離 :256km(WLTCモード)
・バッテリー容量:35.5kWh
V2Lアダプター(AC100V・最大1500W)オプション装備可能
1回の充電あたりの最大走行距離には、200km以上の差が出ている。これにはバッテリー容量の差が大きく関わってくる。電費の面でもATTO 3が高い値を示していることが分かる。
◆価格比較
●ATTO 3 メーカー希望小売価格(消費税込):451万円〜
●MX-30EV メーカー希望小売価格(消費税込):450万円〜
ベースグレードの価格は、約450万円からとなっている。ATTO 3とMX-30を比べた時、輸入車、国産車という違いがアフターサービス等の面では気になるところ。BYDの正規ディーラーは県によっては、一つもしくはゼロという場合もある。店舗拡大の動きもあるが、アクセス面での不利が現状としてある。
【ATTO 3 vs MX-30 EV】スペック比較…同価格帯の両者、差はどこで出るか?
2024年03月28日(木) 11時30分
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