ランチア・イプシロン 新型の「HF」のロゴ《photo by Lancia》

ランチアは3月13日、小型EVの新型『イプシロン』に高性能グレードの「HF」を設定すると発表した。HFのロゴが公開されている。

ランチアのデザイン部門は、伝統あるHFロゴを現代風に再解釈した。とくに1966年の『フルヴィア・クーペ』の白、赤、黒の色を使用し、グラフィック要素を加えずに純粋化し、ランチアブランドの特徴的な幾何学的形状を尊重しつつ、シンプルにした。文字の傾斜は1990年代のランチア『デルタ』から取り入れ、速度感と過激さを表現している。

新しいHFロゴは「プログレッシブ・クラシック」と呼ばれ、過去と未来の完璧なバランスの中で、象徴的な小さな象と略称を含む歴史的ブランドのすべての要素が未来に向けて再解釈された。ブランドの構成要素はランチアの遺産の象徴であり、線と形の点で単純化され、イノベーション、プレミアム感、イタリアンティ、そして少しの折衷主義を表現する新しいバランスを生み出している。

ランチア・イプシロンHFは、サスペンションを低くし、トレッドを拡大する。モーターは最大出力240hpに強化され、0〜100km/h加速は5.8秒の性能を実現する。

HFのロゴは1960年、ジュネーブモーターショーで初めて紹介された。当時、ランチア車の熱心なオーナーたちが「ランチア・ハイ・ファイ」クラブを設立し、入会は新車を少なくとも6台購入した人々に限定された。HFのイニシャルは、『フラミニア・ピニン・ファリーナ・クーペ』、『フラミニア・スポーツ・ザガート』、『フラヴィア・クーペ』など、いくつかのランチアのスポーツモデルに初めて登場した。

1963年2月、チェーザレ・フィオリオはドライバーやランチア車の熱心なオーナーと共にHFランチア・レーシングチームを設立した。レーシングチームのロゴは、黒背景に白い大文字のHFと、マスコットとして走る4頭の赤い象、そして赤背景に白い大文字で「スクアドラ・コルセ」という文字が含まれている。

象のシンボルは、1953年にジャンニ・ランチアが幸運のお守りとして選んだとされ、象がレースに参加すると止められないという意味があると言われている。青で描かれ、後に赤になったこの走る大型動物は、東洋の神話では幸運と勝利の象徴とされている。

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