突如、復活の狼煙を上げたイタリアンブランド「ランチア」。11月末には、新たなデザインを纏った次世代EVとして2024年2月に新型『イプシロン』を発表することを明らかにした。そのイプシロンの実車を、初めてスクープした。世界初公開となるインテリアにも注目だ。
◆ステランティスのプラットフォームで登場
「Y」と表記された初代イプシロンは、1995年に誕生。バリエーション豊かな内外装をもつイタリア製コンパクトカーとして、世界で人気を博した。もともとはアウトビアンキが販売していたが、同じフィアットグループのランチアが受け継いだという経緯をもつ。最終モデルの第3世代は2011年に登場、従来の3ドアハッチバックボディから、5ドアハッチバックに変更され、日本市場にはクライスラーブランドから販売されていたが、2014年には販売が終了していた。
それから10年、ランチアは2024年に2月にイタリア・ミラノで新型イプシロンをワールドプレミアすることを発表している。
復活する新型は、オペル『コルサ エレクトリック』や、プジョー『e-208』と同じ「e-CMPステランティス」プラットフォームをベースとした電動ハッチバックとなる。
最新のプジョー「e-208」と同じパワートレインだとすれば、最高出力156psのシングルモーターと51kWhのバッテリーを組み合わせ、約248マイル(400km)の航続距離となるだろう。またランチアが2028年にEV専用ブランドとなるまでは、内燃機関をもつマイルドハイブリッドも用意される予定だ。
◆内外装を初スクープ!
捉えたプロトタイプは、カモフラージュがかなり厳重なためディテールは見えないが、ボンネットのエッジが際立ったノーズと全体的に丸みを帯びたコンパクトなボディシルエットが確認できる。リアを見ると、かなりリアウィンドウが寝かされたスタイルであることがわかる。
そして最も高級感を出しているのがキャビン内だ。ヘッドレストをベロアで仕上げ、「LANCIA」のロゴが誇らしげに刺繍されているほか、シートは高級レザーとベロアで包まれている。
またインフォテインメントのタッチスクリーンの下には、ティザーイメージでも公開された「タボリーナ」と呼ばれる円形パッドが装備されている。コーヒーテーブルのように見える構造が革のような素材で覆われ、アルミニウム風のトリムで囲まれている。スマートフォン用のワイヤレス充電パッドほか、複数の機能が隠されている可能性もある。
新型には、イタリアの高級家具ブランド「カッシーナ」とコラボした、「エディツィオーネ・リミタータ・カッシーナ」と呼ばれる限定版も導入される予定だ。ランチアの創立117周年に敬意を表し、ランチア創立年にちなんで1906台の限定販売となっている。
今回のプロトタイプが限定車であるかは不明だが、アームレストを初め、ドア内張、ステアリングホイールなどに上質な雰囲気が感じられるものとなっている。
復活するランチア『イプシロン』を初スクープ! 上質な内装は「カッシーナ」か?
2023年12月09日(土) 08時00分
関連ニュース
- アルファロメオ初のEV『ミラノ』、航続410km…スポーティ電動コンパクトカー登場 (04月11日 09時30分)
- 新型コンパクトカー『ミラノ』発表!…BEVでもアルファロメオという自負 (04月11日 19時30分)
- 伝説のランチア「アウレリア スパイダー」復活はあるのか? (04月06日 08時00分)
- ランチア『イプシロン』新型、48Vマイルドハイブリッドも設定…燃費21.7km/リットル (03月23日 17時30分)
- 実はハッチバックから登場した初代『アコード』、セダンが見せた「現実的な雰囲気」【懐かしのカーカタログ】 (03月17日 15時00分)