トヨタ・カローラ《写真提供 トヨタ自動車》

今回は仕入れ先の部品メーカーによる“もらい事故”のようだが、それにしてもトヨタ自動車の国内工場で生産ラインの予期せぬ稼働停止が相次いでいる。

バネメーカー大手の中央発条の藤岡工場(愛知県豊田市)で10月16日昼に、車体の振動を和らげる「シャシバネ」を乾燥させる生産工程で、従業員2人が軽傷を負い、建屋の一部が損傷するという爆発事故が発生した。

◆カローラ、クラウン、プリウスなど生産停止
トヨタ自動車はその爆発事故の影響で、バネの部品調達が滞り、10月16日夕から、子会社のトヨタ車体の吉原、富士松(いずれも愛知県)2工場の稼働を停止したほか、きのうの17日はトヨタの高岡と堤(同)、トヨタ車体のいなべ(三重県)、豊田自動織機の長草(愛知県)の4工場に拡大し、『カローラ』や『クラウン』、『プリウス』などを生産する6工場10ラインの稼働を止めた。さらに、きょう(18日)は岐阜車体工業の本社工場(岐阜県)も追加する予定で、あわせて7工場11ラインで稼働を停止するという。

あす(19日)以降の再開については、18日午後に判断するとしているが、きょうの各紙も「トヨタ生産勢いに影」(読売)や「トヨタ7工場きょう停止」(日経)などと報じている。

◆1年半の間に4回も稼働停止
このうち、読売は「8月にも部品の発注システムの不具合で生産停止を迫られたばかり。トヨタは、部品の代替生産などで早期の生産再開を目指すが、停止が長期化すれば、半導体不足が和らぐ中で回復してきた生産の勢いに水を差しかねない」と指摘。

また、日経も「トヨタでは工場の稼働停止が相次ぐ」として、2022年3月の取引先のサイバー攻撃による国内全14工場を一時停止したほか、23年7月の名古屋港へのサイバー攻撃など1年半の間に、4回も予期せぬ稼働停止があったことを図表にしてわかりやすく伝えている。

2023年10月18日付

●トヨタ工場一部停止継続,バネメーカー爆発事故で(読売・2面)

●シーテック開幕、人手不足最先端が解決、配達ロボット、スマホで遠隔農作業(読売・9面)

●「アフィーラ」日本でも発売へ、ソニー・ホンダEV、26年にも(朝日・7面)

●BM中古車売買にも暗雲、消費者からの相談急増損賠請求訴訟も、「高級車、1万円で」、他の大手も不正続々、業界への不信広がる(朝日・7面)

●ななつ星「ふれあい」の魅力、アナログおもてなし運行10周年(毎日・7面)

●新幹線喫煙ルーム全廃へ、JR3社、来春(東京・6面)

●デンカ、タイでEV電池素材生産、現地で合弁、プラントに600億円(日経・16面)

●ロールス・ロイス2500人削減、全従業員の6%、経営不振で(日経・16面)

●日産、全固体電池のEV展示へ、自動車ショー 航続距離より長く(日経・17面)

●元伊藤忠副会長チャイ氏死去、トヨタとGM提携の黒子、グローバル化指南、ヨーカ堂も(日経・17面)

●ホンダ、新ジェット機「エシュロン」(日経・17面)

アフィーラ・プロトタイプ《写真撮影 三浦和也》 ホンダジェット・エシュロン《画像提供 ホンダ》