ネオクラシックテイストのXSR700を指出瑞貴さんの感性で仕上げていくプロジェクトがスタート《写真撮影 柳田由人》

「#ヤマハ女子」としても活動の場を広げつつある俳優・タレントの指出瑞貴さん。愛車の一台であるヤマハ『XSR700』に、人生初となる大規模なカスタムを施すという。ネオクラシックスタイルのXSR700はどんな進化を遂げるのか? バイク女子ならではのアイデアや使い勝手も盛り込んだカスタムとは。

指出さんへの密着取材を敢行した今回は、序章として初めてのカスタムへの意気込み、ショップとの打ち合わせの様子をレポートする。

◆縁がないと思っていたカスタムにヤマハXSR700で初挑戦!
「バイクのカスタムはまったくの初めて、人生初です。インスタでカッコいいなぁって見てたんです。このバイク、ここを変えているんだ。タンクをこんな色にできるんだー!って憧れはありました。でも私にはハードルが高すぎで、どこをどうしたらいいのかわからないし、誰にお願いしていいのかも謎で……」と俳優の指出瑞貴さん。

そもそも指出さんには、バイクをカスタムするという概念がなく、バイクはノーマルのまま乗りこなさないといけないものという気持ちが大きかったと言う。しかしバイクの免許を取得して約3年が経過し、彼女のバイクライフに少しだけ余裕が出てきた今、バイクをカスタムする未来予想図が具体的になってきたのだ。

「そもそも免許を取得したばかりの頃は、バイクに乗れただけで奇跡!みたいなところが大きくて、カスタムという世界があることを知ったのは昨年末くらい。バイクショップにノーマルとは違う雰囲気のバイクがあって、これカッコいいなって思ったことがきっかけでした。そこから『私だったらこうしたい!』っていう気持ちが芽生えて…。元々、洋服も色を組み合わせるのが好きなんです。しかも人と違う色の組み合わせが好きだから、それをバイクで挑戦してみたいな〜って」と指出さん。

最近、ヤマハの『XSR700』を手に入れた指出さん。排気量を感じさせない軽快さやスリムさ、元気なエンジンが気に入りつつも、実はいくつか気になるところがあるのだという。目下の悩みポイントはカラーリングとハンドル幅などのポジションだ。指出さんは身長166cmとそれほど小柄ではないのだが、XSR700はちょっとハンドル幅が広く、走行後に首や肩こりが気になるのだという。

「色々なバイクに乗るようになって、バイクによって疲労する部分が異なることに気がついたんです。XSR700に乗ると私にはちょっとハンドル幅が広いせいか、首と腕まわりが疲れるんです。でも、疲れないバイクもある。だから、まずハンドルを変えたい!って思いました。カスタムは、カッコいい!も大切だけど、乗りやすさも込みで考えたいですね」と指出さん。

この日は東京都東久留米市のナインゲートというショップで打ち合わせ。指出さんの意見を聞きながら、ナインゲート代表の細井啓介さん、シートショップであるラズルダズル代表の大塚綾史さんと方向性を探る。

◆バイクカスタムも洋服のように色の組み合わせを考えるのが楽しい!
「私の好きな色は赤、オレンジ。そういった暖色系だと元気でエネルギッシュな感じは出せると思うのですが、それよりも綺麗にクールに乗ってみたいと思いました。だからタンクはターコイズブルー。憧れの色です。実は私のパーソナルカラーも水色。色診断に基づいて知ったんですが、私を上品でキレイに見せるのは水色なんですよ。だからタンクカラーはすぐに決まりました。でもターコイズブルーのタンクに何色のシートを合わせるのかが難問でした。ベージュなど淡い色もいいかなぁと思っていたんですが、赤です!しかもワインレッド。色の組み合わせは難しいけど、カスタムがすっごく楽しいです」。シートの表皮見本を吟味しながら指出さんは笑う。

「え?革の素材の種類や糸の種類もこんなにあるんですか?」と指出さんが言うと「ダイヤモンドステッチなんかもできますよ」とラズルダズルの大塚さんがさらに誘惑する。シートのカスタムはとても奥が深い。

「シートはウレタンの整形が入るとやりたがらない人が多いですね。表皮を縫うのと、立体造形を作るのは別の話。カッコいいがわからないと整形できませんから」と大塚さん。指出さんの様々な質問に臨機応変に答える大塚さんの引き出しは、無数にあるような感じでとても心強い。

「シートって実は既製品にあまりないカスタムパーツ。実際、加工してくれるショップが 少ないからハードルは上がります。でも、カッコいいシートが付いていると一気にクオリティに差が出ますよね」とナインゲートの細井さんも一緒に考える。

「もう、本当に完成が楽しみ。完成したXSR700でどこまででも走って行きたいですね。海や山、あとはヨーロッパっぽい街並みにも置いてみたい。すごい大人のバイクになるイメージしかありません」と指出さんの心は期待に満ちているようで、大きな目がキラキラと輝く。

完成予定は10月末頃。その日を心待ちにしながら、新しい自分だけのバイクに似合うヘルメットは? トップスは? と、ファッションを考えるのも楽しいと言う。果たして指出さんは、ターコイズブルー×赤いシートのヤマハXSR700にどんなファッションで乗るのだろう? 今、俳優の指出瑞貴の新たなバイクライフの新章が始まろうとしている。

カスタム前のヤマハXSR700と指出瑞貴さん《写真撮影 柳田由人》 「完成したXSR700でどこまででも走って行きたい」と話す指出さん《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 ハンドルは幅を狭くして、よりリラックスしたポジションを目指す。ミラーはバーエンドタイプにしてスタイリッシュに《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 目下の悩みポイントはカラーリングとハンドル幅などのポジションだという。《写真撮影 柳田由人》 長距離でも疲れにくいシート。シート高は835mm。身長のある指出さんはそれほど足着き性に悩んではいないが、少しだけ下げて形状も指出さん専用に。《写真撮影 柳田由人》 エンジンは688ccの水冷並列2気筒。270度クランクを採用した不等間隔爆発で低速では気持ちの良い鼓動感を約束《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハXSR700と指出瑞貴さん《写真撮影 柳田由人》 指出さんはリラックスしたフォームでXSR700を走らせる。ハンドルを変更し、疲労感の軽減し、さらなる扱いやすさを手に入れたいという《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハXSR700と指出瑞貴さん《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハXSR700と指出瑞貴さん《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 タンクは指出さんの憧れの色であるターコイズブルーにペイント。YAMAHAのエンブレムもビンテージ感あるデザインに《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 ステップはバー部分を変更して質感とグリップ感を向上させる予定《写真撮影 柳田由人》 サスペンションはハイパープロ製を使って少しだけローダウン。全体的にコンパクトなスタイルを目指す《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 テールランプやウインカーはリゾマ製を使用してコンパクトに。リゾマ製のフェンダーレスキットでリヤ周りをすっきり見せる《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 カスタム前のヤマハ XSR700《写真撮影 柳田由人》 二輪、四輪を問わずシートの加工を得意とするラズルダズル(https://razzledazzle.jimdofree.com/)代表の大塚さん(右)とシート形状を確認《写真撮影 小川勤》 指出さん(左)とラズルダズル大塚さん(右)《写真撮影 小川勤》 指出さんに跨ってもらいシート形状を決めていく《写真撮影 小川勤》 大塚さんの手によってその場で表皮を剥がされたノーマルシート。《写真撮影 小川勤》 理想のシート形状を決めていく《写真撮影 小川勤》 表皮を剥がしたシートを取り付けてみて、ビジュアルもチェック《写真撮影 小川勤》 二輪、四輪を問わずシートの加工を得意とするラズルダズル(https://razzledazzle.jimdofree.com/)代表の大塚さん《写真撮影 小川勤》 革の種類は無数にあり、無い色は制作することも可能。今回、指出さんが悩み抜いて選んだのはワインレッド。そこに何色でどのくらいの太さの糸を合わせるかでまた悩む《写真撮影 小川勤》 シート用ステッチの選択肢も無限だ。《写真撮影 小川勤》 表皮を剥がしたシート。これからどんな仕上がりになるのか。《写真撮影 小川勤》