「パワードサブウーファー」に付属されている「リモコン」の一例(カロッツェリア・TS-WX140DA)。Photo by カロッツェリア

カーオーディオ機器を自分で取り付けてみたいと考えているドライバーが増加傾向にある。当連載では、そういった方々の参考になるように、取り付けにおけるポイントを説明している。現在は「パワードサブウーファー」に焦点を当てている。

さて、「パワードサブウーファー」は取り付けが上手くいっても、初期設定で間違うと宝の持ち腐れになりかねない。なので前回の記事からは、その設定方法を説明している。なお特に重要なのは前回の記事にて説明した「入力ゲイン設定」だ。もしも読み逃していたのなら、ぜひそちらもご参照を。

で、今回からは、それ以外の設定方法を説明していく。「パワードサブウーファー」には「リモンコン」が付属している場合が多いが、それには「音量(ボリューム)」の他に、「frequency(フリークェンシー=周波数)」と「phase(フェイズ=位相)」というスイッチも搭載されている。これらも的確に設定しないと、良質な低音再生を行い難い。

では、「frequency」の設定方法を説明していこう。まずこれは何のためのスイッチなのかというと、「パワードサブウーファー」の再生範囲を決めるためのものだ。再生範囲を狭めれば「パワードサブウーファー」は超低音のみしか再生せず、範囲を広げればある程度の中音よりの低音が「パワードサブウーファー」からも聴こえてくる。

この設定のコツはズバリ、「ほどほどにすること」にある。せっかく「パワードサブウーファー」を導入したのだからこれにたくさんの仕事をさせたくなるのが人情だが、そうすると「パワードサブウーファー」と「ドアスピーカー」の両方から聴こえてくる音の量が多くなる。この状態はあまり良くない。

なぜならば、音がダブって聴こえるがゆえにサウンドの一体感が弱まるからだ。「パワードサブウーファー」と「ドアスピーカー」がそれぞれ強く主張することとなるので、それがぶつかりあいサウンドが上手く融合しなくなるのだ。

なので、「ドアスピーカー」ではスムーズに鳴らせない範囲を「パワードサブウーファー」に任せる、これがコツとなる。つまり、「ドアスピーカー」からしっかり聴こえている範囲の音は「ドアスピーカー」に任せて、ドアスピーカーでは上手く再生できていない重低音の再生のみを「パワードサブウーファー」に任せよう。これを心がけると、より良い結果が得られやすくなる。

今回は以上だ。次回は「phase(フェイズ=位相)」の操作方法を解説する。「パワードサブウーファー」の導入を考えているドライバーは、お読み逃しのなきように。