ソニーグループの十時裕樹新社長《Photo by David Ramos/Getty Images News/ゲッティイメージズ》

新しい年の2023年も1か月が過ぎたが、今年は社長交代の「当たり年」のようである。先週はトヨタ自動車の豊田章男社長が会長に就任し、後任に佐藤恒治執行役員が昇格するなど、14年ぶりの社長交代人事を発表したばかり。

ソニーグループも、吉田憲一郎会長兼社長CEO(最高経営責任者)が、代表権のある会長CEOに就き、十時裕樹副社長兼CFO(最高財務責任者)が4月1日付で社長COO(最高執行責任者)兼CFOに昇格する人事を発表した。

きょうの各紙にも、1面や経済面などに「ソニーG社長に十時氏、吉田氏は会長兼CEO、新事業成長急ぐ」(日経)などと報じているが、関連記事で際立つのは、サッカーのポジションでお馴染みの「ツートップ」という見出し。

ソニーグループの社長交代は5年ぶりだが、新社長に昇格する十時氏は58歳。早大商学部卒業後、1987年にソニーに入社した後、主に財務畑を歩み、ソニー銀行の設立や通信事業、スマートフォン事業のトップとして手腕を振るった。その実績をかわれて、2020年6月からは事実上ナンバーツーのポストの代表執行役副社長兼CFOに就任。

吉田氏の懐刀とも言える存在で、早くから次期社長の大本命とされてきただけに、ソニーグループの場合は、極めて順当な筋書きとみられる。若返りや発表などのサプライズを演出したトヨタとは異なる社長交代だが、両社の共通点は、強い権限を持つ実力会長が誕生することだろう。

2023年2月3日付

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