メルセデスベンツ EQT の「マルコポーロ・モジュール」《photo by Mercedes-Benz》

メルセデスベンツは12月2日、新型EVミニバン『EQT』(Mercedes-Benz EQT)の欧州発表に合わせて、同車にオプション設定する純正キャンピングカー仕様「マルコポーロ・モジュール」を初公開した。EQTは『Tクラス』のEV版だ。

◆2名用の就寝スペースとして利用できるベットユニット
「マルコポーロ」は、メルセデスベンツのミニバンをベースにしたキャンピングカーに付される名称だ。すでに日本市場には、『Vクラス』ベースの「V220dマルコポーロ・ホライゾン」を2018年に導入済み。ポップアップルーフを備え、車中泊を楽しめる仕様とした。

メルセデスベンツは小型EVミニバンのEQTに、オプションの純正キャンピングカー仕様として、マルコポーロ・モジュールを設定する予定だ。簡単に取り付けと取り外しが可能。マルコポーロ・モジュールでは、キャンピングカーへの切り替えが、数分で済む。これにより、欧州で人気が高まっているマイクロキャンピングカー市場への対応を図るという。

マルコポーロ・モジュールに含まれるのが、ベッドユニットだ。サイズは2000×1150mmでマットレスの厚さは100mm。2名用の就寝スペースとして利用できるという。遮光ガラス、防虫スクリーン付き換気ファン、小物用のウィンドウポケットが標準装備されている。マルコポーロ・モジュールは近い将来、メルセデスベンツの欧州ディーラーで取り扱いを開始する予定だ。

◆リアにはキッチンユニットを用意
また、リアにはオプションでキッチンユニットを用意した。引き出しには、プッシュ式のオープン機構とソフトクローズ機構が備わる。12リットルの水タンク付きシンク、15リットルの冷蔵庫、カセットコンロも装備できる。引き出しには、食器や調理器具を収納することが可能。キャンプ用の椅子2脚とテーブル1個が付属する。テーブルの脚は長さが2種類あり、屋外で使うことも、EQTのセンターコンソールの後ろに取り付けて使用することもできる。

荷室は、561mmの地上高によって重量物の積載を容易にした。幅614mm、高さ1059mmの開口部を備えた両側スライドドアが、後席へのアクセス性を高めている。後席の乗員、とくに子どもは、狭い道路や駐車スペースでも、すばやく安全に乗降できるという。後席を折りたたむと、フラットで広い荷物スペースが生まれる。リアのベンチシートには、チャイルドシートを3個設置することができる。

◆モーターは最大出力122hpを発生
EQTのボディサイズは全長4498mm、全幅1859mm、全高1819mmだ。内燃エンジンを積むTクラス(全長4498mm、全幅1859mm、全高1811mm)と比較すると、全高が8mm高い以外は共通となる。

Tクラスと同様に、EQTにはファミリー層やアクティブ志向のユーザーに向けて、毎日の生活を楽しく快適にする多くの装備を採用している。

EQTのEVパワートレインのモーターは、最大出力122hp、最大トルク25kgmを発生する。バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は45kWh。このバッテリーは、リアアクスル前方のアンダーボディにレイアウトされた。これにより、万一の衝突時、バッテリーが衝撃から保護される設計としている。

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