ホンダ N-VANベースの軽商用EV(プロトタイプ)《写真提供 本田技研工業》

ホンダは12月7日、軽商用車『N-VAN』をベースとした、新型軽商用EV(電気自動車)を2024年春に発売すると発表した。

ホンダは、2050年に同社全製品と企業活動を通じたカーボンニュートラル実現を目指しており、四輪車では2030年までにグローバルで30種類のEV展開を予定している。日本市場では暮らしに欠かせないクルマとして軽自動車がある。中でも商用車は企業の電動化に対するニーズが高いことから、ホンダはまず商用車を皮切りに軽EVを展開していく。

新型軽商用EVは、2018年発売の軽商用バンであるN-VANをベースに開発する。N-VANは大容量の荷室空間と、助手席側のセンターピラーレスにより、荷室空間の使い勝手と優れたアレンジ力を実現。仕事も趣味も自分らしく生活を楽しみたいという顧客ニーズに対応するクルマとして好評を得ている。

新型軽商用EVは、この使い勝手を踏襲しながら、EVならではの高い静粛性や、ストップ&ゴーの多い交通環境に適した、力強い加速を実現。街中でのラストワンマイル配送などの商用利用に加え、個人ユーザーの日常使いにも柔軟に対応する、日本の暮らしになじむEVとなることを目指す。目標航続距離は200km。商用利用はもちろん、日々の買い物や通勤・通学、趣味活用などに十分対応する実用性を兼ね備える。また、価格についても、ガソリン車と同等の100万円台からの設定とすることで、カーボンニュートラルの実現に向けてEVの普及を進める。

ホンダは今後、2024年春の発売に向け、さまざまなビジネス現場における実用性の検証を予定。これを通じて軽商用EVとして使い勝手を磨き上げ、商品性を高めていく。

助手席ピラーレスが実現する大開口(現行N-VAN)《写真提供 本田技研工業》