アバルト 500e《photo by Abarth》

アバルトは11月22日、ブランド初のEVとなるコンパクトハッチバック、アバルト『500e』(Abarth 500e)を欧州で発表した。

◆0〜100km/h加速は7秒とクラス最高
アバルト500eは、フィアット『500』のEVバージョン、フィアット『500e』がベースだ。強化されたモーターは、最大出力155hp、最大トルク24kgmを発生する。0〜100km/h加速は7秒と、クラス最高の加速性能を備えているという。バッテリーは蓄電容量が42kWh。出力85kWの急速充電システムが装備されており、バッテリーの8割の容量をおよそ35分で充電できる。

アバルト500eでは、「ツーリスモ」、「スコーピオン・ストリート」、「スコーピオン・トラック」の3種類の走行モードが切り替えられる。ツーリスモモードでは、モーターの最大出力を136hp、最大トルクを22.4kgmに抑え、効率的でありながらエキサイティングなドライビングを追求する。

スコーピオン・ストリートでは、回生ブレーキを最大限に活用しながら、高いパフォーマンスを追求する。ツーリスモとスコーピオン・ストリートでは、ワンペダルドライビングを可能にした。スコーピオン・トラックは、最高のパフォーマンスのためのモードになるという。

◆イタリアのテストコースではアバルト695よりも1秒以上速い
アバルト500eは市街地走行において、これまでで最もレスポンスに優れ、エキサイティングなアバルト500になるという。中でもレスポンスという点では、ガソリンターボエンジン搭載のアバルト『695』 よりも優れている、と自負する。アバルト500eは都市走行において、20〜40km/hまでの中間加速が、アバルト695よりも50%速くなっている。

アバルト500eは、例えばヘアピンカーブなどの都市部以外での走行でも速い。40km/hから60km/hへの加速は1.5秒。ガソリンバージョンよりも、およそ1秒速いという。

アバルト500e は、ガソリンバージョンよりも追い越し加速に優れている。60km/hからの中間加速では、ガソリンバージョンが91km/hで走行している時、アバルト500eは100km/hの速度に達する。時間にして、およそ1秒の差だ。イタリアのテストコースでのラップタイムも、アバルト 500eが 695を1秒以上上回っているという。

◆アバルトらしいサウンドをEVでも
アバルト500eでは、何世代にもわたって情熱的なドライバーを魅了してきたアバルトサウンドをあきらめることなく、コンパクトEVで唯一、没入感のあるサウンドを実現することを目指した。

アバルト500eのサウンドジェネレーターは、アバルトのガソリンエンジンのサウンドを忠実に再現した。エンジン性能に合わせたサウンドジェネレーターを搭載する。パフォーマンスとサウンドを組み合わせたサウンドシステムが、アバルトならではのドライビングエクスペリエンスを生み出す、と自負する。

アバルト500eのサウンドジェネレーターには、ガソリンエンジンのサウンドを連想させる「AVAS(車両接近通報装置)」が付属する。このAVASもアバルトらしい音を追求した。さらに、アバルト500eのサウンドジェネレーターは、停車時にオン/オフを切り替えることができる。

アバルト500eでは、「Key On-Off」システムがキャビン内のサウンドを演出する。このサウンドは、ユーザーがアバルト車に乗っていると、すぐに分かる音だという。他のEVと一線を画す音を目指した。中でも、時速20kmを超えた時のサウンドにこだわった、としている。

アバルト 500e《photo by Abarth》 アバルト 500e《photo by Abarth》 アバルト 500e《photo by Abarth》 アバルト 500e《photo by Abarth》 アバルト 500e《photo by Abarth》 アバルト 500e《photo by Abarth》 アバルト 500e《photo by Abarth》 アバルト 500e《photo by Abarth》 アバルト 500e《photo by Abarth》