W杯ドイツ対日本終盤、キーパーまで加わってのドイツの攻撃を凌ぐ日本代表《Photo by Sebastian Frej/MB Media/Getty Images Sport/ゲッティイメージズ》

「勝って兜の……」と、言いたいところだが、岸田政権の閣僚の辞任ドミノや東京五輪を巡る談合疑惑など、真っ暗闇の話題ばかりが目立つなか、サッカーのW杯で日本代表がドイツに歴史的な逆転勝利から一夜が明けたきょうの各紙は、その快挙で興奮する話題が満載だ。

スポーツ面では、読売が「超攻撃采配実る、勝負の3バック後半反撃」とのタイトルでドイツ戦を分析。朝日も「狙い的中後半の布陣変更」。毎日は「日本サッカー界のsurprise、surpriseとは言わさない」。産経は「したたか番狂わせ、森保J,守備に徹した前半」など。

そして、社会面には「快挙一気に列島興奮」(朝日)として、スポーツショップには応援グッズを求める人が詰めかけたほか、テレビを映す飲食店や自宅観戦により、ビールやおつまみといった関連商戦も活況を呈して「日本代表への注目が一気に急上昇した」とも伝えている。

そして、急上昇したといえば、東京株式市場でW杯関連とみられる銘柄も急騰。毎日が「『金星』市場ご祝儀」などと、経済面で取り上げているが、インターネットテレビ「ABEMA」でW杯全64試合を中継するサイバーエージェントは一時、前営業日比109円(9.0%)高の1319円まで上昇。元日本代表の本田圭佑さんの解説がSNS(ネット交流サービス)上で話題となるなど、今後の視聴者数が増加するとの思惑買いのようだ。

また、試合中継が見られる英国風パブ「HUB」を運営するハブは一時、年初来高値を更新。サッカーゲームを販売するコナミグループも前営業日から上昇。サッカー用品を販売するミズノは年初来高値を更新したという。

「日本代表が勝ち進んで盛り上がれば、国内企業を中心にモノが売れたり、サービスに追い風になったりする可能性がある」との市場関係者の分析も報じている。

歓喜に沸く日本代表の次の試合は、11月27日にコスタリカと対戦し、史上初の8強以上を目指す。


2022年11月25日付

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●W杯日本「金星」市場ご祝儀、株式関連銘柄急騰(毎日・7面)

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三菱ふそうの構内自動けん引車《写真提供 三菱ふそう》 三菱ミニキャブ・ミーブ《写真提供 三菱自動車》