スバル GL ワゴン の「ファミリー・ハックスター」(グッドウッド2022)《photo by SUBARU》

スバルモータースポーツUSAは6月23日、英国で開幕した「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で、1983年製の2代目スバル『レオーネ・ツーリングワゴン』をベースに、最大出力862hpエンジンを搭載した「ファミリー・ハックスター」を初公開した。同フェスティバル名物のヒルクライムに出走している。

◆レオーネに「ツーリングワゴン」の名称を初めて使用
この1台限りのモデルは、SUBARU(スバル)の米国モータースポーツ部門のスバルモータースポーツUSAが、『ジムカーナ』ビデオシリーズに出演するトラビス・パストラーナ選手のために製作したもの。2代目レオーネ・ツーリングワゴンは、現在の『レガシィ・ツーリングワゴン』の原点ともいえるモデルだ。「ツーリングワゴン」の名称を、スバルが初めて使用したのは、この2代目『レオーネ』だった。

レオーネ・ツーリングワゴンは、スバル初の乗用ステーションワゴンとして、1981年に2代目レオーネに追加設定された。現在、スバルの中核技術となっているボクサーエンジン+AWDを、すでにこの当時に採用していた。

パストラーナ選手のためのワンオフモデルのベースとなった北米仕様の「GL」には、排気量1781ccのEA81型水平対向4気筒ガソリンエンジンを搭載。最大出力は73hp/4800rpm、最大トルクは13kgm/2800rpmを獲得していた。

◆ブレーキに連動して立ち上がる可動式フラップ
『ジムカーナ』ビデオシリーズの最新作では、トラビス・パストラーナ選手が、この2代目レオーネ・ツーリングワゴンがベースの専用モデルを操る予定。水平対向4気筒ガソリターボエンジンは最大出力862hpを発生する。ベースエンジンのおよそ12倍のパワーを達成することになる。トランスミッションは6速シーケンシャルを組み合わせた。駆動方式はAWD。

また、このスペックは、前回パストラーナ選手が『Gymkhana 2020』で操った『WRX STI』のワンオフモデルの最大出力862hpに並ぶ数値。このエンジンは、競技仕様となっており、スバルモータースポーツUSAチームのラリークロスプログラム向けをベースにカスタムビルトされたブロックとヘッドが使用され、排気量は2.3リットルとなっていた。

さらに、2代目レオーネ・ツーリングワゴンのワンオフモデルでは、迫力のエクステリアを採用する。前後フェンダーは拡幅されており、フェンダーとつながるサイドスカートを装備した。フロントバンパーとボンネットも専用デザインだ。リアには、アグレッシブなディフューザーを追加。ヨコハマ製のタイヤに、ゴールド仕上げのアルミホイールを組み合わせる。室内には、ロールケージが組み込まれた。前後フェンダーとボンネットの可動式フラップは、ブレーキに連動して立ち上がる仕組みだ。WRC(世界ラリー選手権)スペックのサスペンションは、充分なストロークを備えているという。

◆「命知らずのチャレンジャー」トラビス・パストラーナ選手
トラビス・パストラーナ選手は1983年、米国で生まれた。もともと、2輪のフリースタイルモトクロスの選手だったが、1999年に米国の人気スポーツ番組『X-GAMES』で金メダルを獲得し、一躍有名になった。

2003年から4輪ラリー活動をスタートさせ、2006年にスバルラリーチームUSAに加入した。2008年には、ラリーアメリカで3度目のドライバーズタイトルを決めるなど、現在もスバルモータースポーツUSAで活躍中。命知らずのチャレンジャーとしても知られ、2輪による宙返りなど、さまざまなギネス記録を持っている。

スバル GL ワゴン の「ファミリー・ハックスター」(グッドウッド2022)《photo by SUBARU》 スバル GL ワゴン の「ファミリー・ハックスター」(グッドウッド2022)《photo by SUBARU》 スバル GL ワゴン の「ファミリー・ハックスター」(グッドウッド2022)《photo by SUBARU》 スバル GL ワゴン の「ファミリー・ハックスター」《photo by SUBARU》 スバル GL ワゴン の「ファミリー・ハックスター」《photo by SUBARU》 スバル GL ワゴン の「ファミリー・ハックスター」《photo by SUBARU》 スバル GL ワゴン の「ファミリー・ハックスター」《photo by SUBARU》 スバル GL ワゴン の「ファミリー・ハックスター」《photo by SUBARU》