フィアット 500X ハイブリッド(欧州仕様)《photo by Fiat》

フィアットは2月15日、欧州向けの『500X』に、ハイブリッドの『500Xハイブリッド』(Fiat 500X Hybrid)を設定すると発表した。

◆都市部では走行時間の最大62%でエンジンが停止
500Xハイブリッドのエンジンは、新世代の1.5リットル直列4気筒ガソリンターボ「FireFly」で、最大出力130hp 、最大トルク24.5kgmを発生する。48ボルトのハイブリッドシステムのモーターは最大出力20hp。新開発の7速デュアルクラッチオートマチックトランスミッションを組み合わせる。

500Xハイブリッドは、ガソリンエンジンとモーターを完全に切り離し、モーターのみで走行できるフィアットとしては最初のハイブリッドだ。ハイブリッドシステムには、EVモードで車両を発進させるための「BSG」電気モーターと、車両の効率とダイナミクスを向上させるeモーターの2種類のモーターを搭載している。

WLTPサイクルでは、走行時間の最大47%でエンジンをオフにできる。都市部での走行に限れば、この割合は62%に上昇する。その結果、この新しい48ボルトハイブリッドは、WLTPのシティサイクルにおいて、ディーゼルエンジンよりも燃費性能の高いガソリンエンジンになるという。500Xの1.6リットルディーゼルエンジン搭載車の燃費は18.5km/リットル。一方、500Xハイブリッドは、19.6km/リットルの燃費を実現している。

◆0-100km/h加速は500Xシリーズ最速の9.4秒
500Xハイブリッドは、500Xシリーズのラインナップの中で最も動力性能に優れる。eモーターが瞬時にトルクを伝達し、0〜100km/h加速は9.4秒で駆け抜ける。また、e-モーターは、寒冷時に燃焼エンジンをサポートし、低温の車両でも最大の効率を達成できるようにした。この機能により、触媒のウォームアップがスピードアップされ、燃費とCO2排出量の点でさらにメリットがあるという。

ハイブリッドシステムは、EVモードでの発進時、スムーズかつ静かで、ガソリンを消費しない。そのまま、フルエレクトリックモードで走行し続けることができる。バッテリーからの電力を「e-creeping」機能に使用して、渋滞時もモーター走行だけで進むことも可能だ。

駐車時には、前進の1速または後進の「e-parking」で、EVモードが利用できる。さらに、ハイブリッドシステムは、ブレーキ時などの減速時に、エネルギーを回収する。フィアットは500Xハイブリッドの新技術は、欧州Bセグメントで最高の48ボルトハイブリッド、と自負する。

◆パッションレッドの「RED」仕様を設定
500Xハイブリッドには、「地球とその人々を保護する」という共通のメッセージを込めた「RED」仕様を設定する。500XハイブリッドのREDでは、パッションレッドのボディカラーをはじめ、ドアミラーカバー、アルミホイールのセンターキャップなどを、赤色で仕上げた。センターピラーには、赤いREDのロゴマークをあしらう。

インテリアは、シートに海から回収されたプラスチックをリサイクルした素材の「Seaqual」を使用した。ブラック基調のシートには、500とREDの赤いロゴと赤いステッチが配される。ダッシュボードには、赤いパネルを装着した。

ウイルスやバクテリアに効果的なエアフィルターも装備した。ステアリングホイール、シート、トランクなどの内装部品の表面には、抗菌処理が施されている。ハンドサニタイザーディスペンサーと専用のキーカバーなどをセットしたウェルカムキットが付属している。

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