ソニーがCES 2022で発表したVISION-S 02(左)とセダンタイプのVISION-S 01《photo by SONY》

ソニーグループは1月4日、米国ラスベガスで5日より開催するCES 2022において、『VISION-S』のラインナップとしてSUVを新たに追加すると発表。合わせてソニーとしてEV事業参入の本格検討をするため、新会社「ソニーモビリティ」を2022年春に設立することも発表した。

ソニーは2年前のCES 2020においてEVコンセプトカー「VISION-S」を発表した。その後もソニーは人に寄り添うモビリティとして進化を続け、安心・安全のための技術開発やアダプタビリティ、エンタテインメントを軸に開発を継続。そして今年のCES 2022では新たなフェーズとして、VISION-Sを「VISION-S 01」に改名、新たにSUV「VISION-S 02」を発表、広い室内空間を用いたエンタテイメント体験や、7人が乗車できるバリエーションなどを通して新たなライフスタイルを検証していく。

VISION-S 02のプラットフォームは公道走行試験等を展開中のVISION-S 01プロトタイプと共通のEV/クラウドプラットフォームを採用し、SUVならではの広い空間を使ったエンタテイメントを体験しながら移動できるSUVとしている。

ソニーが得意とするCMOSイメージセンサーやLiDARなど全40個のセンサーによるセンサーフュージョンによって、周囲360度を認識・把握して安全運転を支援。緊急車両の走行などの周辺環境の状況を車内でも的確に判断できるよう、車内の音響システムやHMIシステムと連携した直感的なドライバーインタラクションも提供するという。

また、ソニーのセンサー技術と通信技術を用い、より安全により快適なモビリティを実現するADAS(運転支援機能)として、自動運転の「 Level 2+」の公道リリースに向けた機能検証を欧州で行っているとも伝えられている。5Gを活用した実証実験も実施中だ。

そして、ソニーの真骨頂であるエンタテイメントにおいては、立体的な音場を実現するシートスピーカーと「360 Reality Audio」に対応したストリーミングサービスを継続して搭載し、没入感のある音楽体験を提供する。車室内の前方パノラミックスクリーンに加え、リアシート各席にはディスプレイを備えて映像配信サービス「BRAVIA CORE for VISION-S」も搭載した。さらに、自宅のPlayStationにリモート接続してのゲーム体験やクラウド経由でストリーミングすることも可能としている。

VISION-S 01が登場以来、EVとして販売するのか否か、噂は耐えなかったが、本日ソニーはようやくその販売に向けた検討の開始を正式に発表した。製造はマグナ・シュタイヤーが継続して担当すると見られるが、これを機にソニー製EVの販売が現実味を帯びてきたわけだ。ソニーの参入によって、EVの新たな指標が示されるかもしれない。

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