ステランティスがイタリアに開設したEVが走行中にワイヤレス充電できるテストコース《photo by Stellantis》

ステランティス(Stellantis)は12月2日、EVが走行中にワイヤレス充電できる全長1km以上のテストコースをイタリアに開設した、と発表した。

このテストコースは、ステランティスとパートナーが共同で建設したもの。全長1050mのテストコースは、高速道路アウトストラーダA35線のキアリ・オヴェスト出口近くに設けられ、最大1MWの出力で電力が供給される。

ワイヤレス充電システムは、「DWPT(Dynamic Wireless Power Transfer)」と命名された。これを使用すると、EVは車線を走行するだけで、誘導充電によってワイヤレスで充電できる。DWPTは、道路インフラから供給された電力をバッテリーに転送する特別なレシーバーを搭載したEVに対応する。IOT(モノのインターネット)テクノロジーによるコネクティビティにより、アウトストラーダの道路インフラとEVが通信を行い、最大限の安全も確保していく。

ステランティスは2025年までに、300億ユーロ以上を電動化とソフトウェアの開発に投資することを計画している。ヨーロッパでの新車販売の70%以上、米国での新車販売の40%以上を、2030年までに低排出ガス車(LEV)に切り替えることを目指す。

テストコースでは、最初のEVとして、新型フィアット『500e』とイベコ『E-Way』バスがワイヤレス充電のテストを開始した。すでに複数kmを走行しており、期待以上の結果が得られている、としている。

ステランティスがイタリアに開設したEVが走行中にワイヤレス充電できるテストコース《photo by Stellantis》