左から、ピアッジオグループ 戦略・製品責任者 ミケーレ・コラニーノ氏、本田技研工業 二輪事業本部長 野村欣滋氏、ピエラーモビリティAG 最高経営責任者 ステファン・ピエラー氏、ヤマハ発動機 上席執行役員兼ランドモビリティ事業本部長 木下拓也氏《写真提供 ピアッジオ グループ ジャパン》

ホンダ、KTM、ピアッジオ、ヤマハ発動機の4社は9月6日、電動二輪車および小型電動モビリティの普及を目的とした、交換式バッテリーコンソーシアム(SBMC)設立に向けた合意書を正式に締結した。

コンソーシアムの設立は、モペッドやスクーター、二輪車、三輪車、四輪車など小型電気自動車の輸送部門での普及を促進し、バッテリーのライフサイクルマネジメントをより持続可能なものとすることが目的。4社は共通して開発された交換式バッテリーシステムを利用することが、低電圧エレクトロモビリティ開発の鍵となると認識している。

SBMCでは、航続距離や充電時間、インフラ、コストなど、ユーザーが抱く懸念に対し解決策を見出すため、「交換式バッテリーシステムの共通技術仕様の策定」、「バッテリーシステムの共通使用の確認」、「欧州および国際的な標準化団体におけるコンソーシアム共通仕様の標準化および推進」、「コンソーシアム共通仕様の適用を世界レベルに拡大」の4つを目標として掲げている。

コンソーシアム設立メンバーは、関心のあるステークホルダーや国内、欧州および国際的な標準化団体と密接な協力関係を構築することで、国際的な技術基準の策定に携わる。充電ステーションの設置状況は国によって異なり、エンドユーザーに対する情報はまだ限定的。そこで4社は、このコンソーシアムを通じ、小型電気自動車の普及を促進するための充電インフラの開発や整備に向けて、意思決定者として関与することを目指す。

4社の設立メンバーは、将来的に交換可能な標準バッテリーを確実に普及させるために、コンソーシアムの専門性を高めるべく、関心のあるすべてのステークホルダーに協力を呼びかけていく。