ボッシュ(Bosch)は9月6日、ドイツで開幕したIAAモビリティ2021において、制御・安全技術を統合した新開発のEV向け充電ケーブルを初公開した。
230Vの電源ソケットで充電する場合、通常はケーブルにブロック状のコントロールボックスが組み込まれている。しかし、この充電ケーブルにはブロック状のコントロールボックスがない。そのため、従来のコントロールボックス付き充電ケーブルに対して、平均で少なくとも40%軽量で、重さは3kgを下回る。この充電ケーブルは、重量だけではなくトランク内の省スペース化にも貢献する。
タイプ2および家庭用コンセントに対応するアダプターを備えているため、EVのドライバーにとって、2本目のケーブルは不要になる。この三相ケーブルは、モード2およびモード3で最大出力22kWの交流充電を可能にする。フレキシブルでスマートな充電ケーブルがあれば、自宅での充電時にウォールボックスが不要になる。欧州では、EVドライバーの84%が自宅で夜間に充電している。そのため、充電時の安全性が重視される。
ケーブルの車両側のタイプ2コネクターには、充電電力を制御して監視するためのコンポーネントが含まれている。反対側の家庭用コンセントに対応するアダプター付きプラグは、温度制御機能と漏電遮断器を内蔵している。これにより、家庭用コンセントで最大出力2.3kWの充電電力で定期的に充電しても、過負荷や過熱が生じることはないという。必要に応じて、安全機能が危険な状況になる前にケーブルを停止させる。
制御・安全技術をコンパクトなケーブルコネクターに統合できるよう、ボッシュの開発者たちは電子コンポーネントのサイズを、以前のコントロールボックスに使われていたものから3分の1に縮小した。社内で開発されている小型化の専門知識が活用された。
新しいケーブルは短期間で開発され、開発チームはこの新しい充電ケーブルを18カ月以内で市場に投入する。ボッシュは2022年の中頃に、自動車メーカーとドライバーへのケーブルの販売を開始する予定、としている。
ボッシュがEV向け充電ケーブル新開発、40%軽量化…IAAモビリティ2021
2021年09月08日(水) 10時00分
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