東京都内(6月)《Photo by Yuichi Yamazaki/Getty Images Sport/ゲッティイメージズ》

「3度目の正直」や「2度あることは3度ある」などの言葉はよく耳にするが、さすがに「4度目」という喩え話は聞いたこともない。

政府が、新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」を適用している東京都について、「4度目」の緊急事態宣言を発令する方針を固めたという。期間は来週の7月12日から8月22日までとなる見通しで、7月23日に強行開催する東京五輪については「原則、無観客」とする案が有力という。

きょうの各紙がすべて1面トップ記事で「東京4度目の緊急宣言へ、五輪、都内無観客で調整」(東京)などの見出しで取り上げている。

都民にとっては毎度お馴染みの緊急事態であり、特段、驚くほどでもないが、7日の東京の新規感染者数は920人。1日の感染者数が再び1000人を突破するのは時間の問題とみられる。

もっとも、現在、重点措置地域の飲食店に対しては、感染対策の徹底を条件に酒類提供を午後7時まで認めているが、今度の4度目の緊急事態では、基本的対処方針を改定、宣言対象地域に加え、埼玉、千葉、神奈川などの重点措置の地域でも「酒の提供を原則、禁止する」という方向で調整しているそうだ。深夜まで酒を出す店も多く、感染再拡大の一因になっているからだという。

きょうの日経の社会面には「続く我慢『納得できぬ』とのタイトルで、4度目となる宣言に都内の繁華街を行き交う人々はうんざりした表情を浮かべ、冷ややかな声が聞かれたとも伝えている。そう言えば「我慢」や「うんざり」という表現についても、この1年半の間、うんざりするほど使い古されたようにも思える。

2021年7月8日付

●東京4度目緊急事態へ、来月22日まで、五輪「原則無観客」浮上 (読売・1面)

●100日ぶりの出航、スエズ運河座礁コンテナ船(読売・7面)

●トヨタ2車種5万台リコール(読売・33面)

●半導体不足納車にブレーキ、遅れる生産販売現場に影響、人気の新型車「早くて半年待ち」 (朝日・9面)

●ガソリン5週連続値上がり、157円50銭2年8カ月ぶり水準 (毎日・6面)

●鉄道車両空調15か国に納入、三菱電機検査不正 (産経・11面)

●EV航続5割増、ダイキン、省エネ空調冷媒、25年めど (日経・1面)

●ホンダとアップルの賭け(日経・7面)

●三菱自、東南アジアで利幅縮小、経営再建の「頼みの綱」で競争激化 (日経・15面)