ルノー・カングー 新型《photo by Renault》

ルノーは4月28日、新型『カングー』(Renault Kangoo)を6月、欧州市場で発売すると発表した。世界市場にも順次、投入される予定だ。

初代カングーは1997年に発売され、累計販売台数は400万台以上を数える。今回、13年ぶりにモデルチェンジを受けて、3世代目となる新型が6月、欧州市場で発売される。

欧州向けの新型カングーには、乗用モデルのカングーと、商用モデルの『カングーバン』が用意される。ルノーによると、彫刻的でダイナミックなデザインが特長で、ビジネスやモビリティのニーズの変化に対応しているという。

◆筋肉質なエクステリアデザイン

新型には、5つのシートを備えたエレガントで広々とした室内空間を備える。全面的に変更されたエクステリアをはじめ、より快適な装備、新しい先進運転支援システム(ADAS)を採用した。新型カングーには、アクティブな家族のニーズを満たすモジュラー機能を導入しているという。

新型は、筋肉質なエクステリアデザインが特徴だ。水平基調のボンネットや垂直なフロントエンドを持つ。フロントには、グリルとバンパーの間にクロームラインを配置した。ボディサイドは、彫刻的なデザイン。洗練された仕上げとクロームインサートが高級感を演出するという。Cシェイプのヘッドライトとテールライトには、最新のLEDテクノロジーが導入されている。

ボディサイズは、全長4486mm、全幅1919mm、全高1838mm、ホイールベース2716mmとした。

◆8インチの「EASY LINK」マルチメディアシステム

新型には、8インチの画面を備えたルノー「EASY LINK」マルチメディアシステムが採用された。ナビゲーションシステム付きの 8インチディスプレイは、ダッシュボードに組み込まれている。コネクトサービス、自動更新機能を備えており、スマートフォンと同じようにカスタマイズできるという。

EASY LINKマルチメディアシステムは、グーグルの「AndroidAuto」とAppleの「CarPlay」を搭載している。音声コマンドによって、すべてのマルチメディア、ナビゲーション、インフォテインメント機能、先進運転支援システムの設定にアクセスできる。ドライバーは、ステアリングホイール、タッチスクリーン、音声コマンドのいずれかを使用して、電話をかけたり受けたりすることができ、テキストメッセージを聞いて口述することも可能だ。

新型カングーには、リアビューデジタルインテリアミラーなどの先進運転支援システム(ADAS)を装備した。リアビューデジタルインテリアミラーは、優れた後方視界をもたらす。

その他、アクティブ緊急ブレーキ、ヒルディセントコントロール付きスピードリミッター、ストップ&ゴー機能付きアダプティブクルーズコントロール、レーンキーピングアシスト、アクティブブラインドスポットモニタリングなど、14種類の先進運転支援システムが標準装備されている。

◆クラス最高のゆとりの室内空間を追求

新型は、カテゴリーで最高のアクセシビリティと居住性を備えている、と自負する。フロントドアは90度の角度まで開く。615mmのスライドドア開口幅によって、2列目シートへのアクセス性を高めた。2列目シートには、3つの座席が配置される。

インテリアは、水平基調のダッシュボードが特長だ。収納スペースは豊富に設けられた。新設計されたシートは、快適性と耐久性が追求されている。ルーフバーが装備されており、スペースが足りなくなった場合に積載スペースとして活用できる。静粛性は従来型に対して10%向上しており、快適性を追求している。

運転席は人間工学に基づいて設計された。助手席のレッグルームは、このカテゴリーで最高、と自負する。「Easy Life」と呼ばれる引き出しを含めて、合計49リットル以上の簡単にアクセスできる収納コンパートメントが用意された。トランクスペースの容量は775リットルで、カテゴリーのトップクラスという。折りたたみ式リアベンチシートと折りたたみ式助手席を折りたためば、長さ2700mmのフラットフロアスペースとなり、容量は最大3500リットルに拡大する。

◆ディーゼルの燃費は18.8km/リットル

欧州仕様車のパワートレインには、ガソリンとディーゼルの両エンジンが用意される。ガソリンは排気量が1.3リットルだ。最大出力100hp仕様は6速MTのみ。最大出力130hp仕様は6速MTと7速「EDC」(エフィシェント・デュアル・クラッチ)が選択できる。

ディーゼルは排気量が1.5リットルだ。最大出力75hp仕様は6速MTのみ。最大出力95hp仕様と115hp仕様は、6速MTと7速ATが設定されている。

新型は、アルミ製ボンネットや低転がり抵抗タイヤの採用、アンダーフロアのフラット化やディフレクター、ディフューザーの追加などにより、燃費性能を追求した。WLTPサイクルによる複合モード燃費は、最も優れる仕様で、ガソリンが16.1km/リットル、ディーゼルが18.8km/リットルと公表されている。

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