ホンダ アコード EXで4100km試乗。山口・角島にて。《写真撮影 井元康一郎》

ホンダのミッドサイズセダン『アコード』を駆っての4100kmツーリング。前編は総論およびシリーズ・パラレルハイブリッドシステム「e:HEV」のパフォーマンスについて述べた。後編ではセダン考、走り、乗り心地、居住感、ADAS「ホンダセンシング」について触れていこうと思う。

◆セダンをあえて選ぶメリット

アコードが属する独立したトランクを持つ3ボックス型4ドアセダンは今日、世界的に市場が縮小している。日本ではとっくにミニバンが主流になっていたが、世界ではSUVが流行。その潮流の一部が日本にも流入。テスラ『モデル3』のように劇的な勝ち点を挙げているセダンもあるし、欧州でFセグメントと呼ばれるプレステージクラスでは依然としてセダンが優勢だが、ノンプレミアムになるほどセダン退潮は顕著である。

そんな中、セダンをあえて選ぶメリットはどこにあるのか。それは言うまでもなく、空力特性、低重心、居住空間など、クルマに求められる諸要素がもっともウェルバランスにまとめられている点であろう。

が、現代では自動車工学の発達によってSUVやミニバンの燃費や運動性能が昔に比べて向上し、それらの持つ眺望の良さやスペース、特別感などを求める顧客にとって二の足を踏むハードルが下がった。ウェルバランスに飽きた顧客が一点豪華主義を求め、一気にそちらに流れた…というのが現状ではないかと思う。

人気が離れれば平均売価が下がり、コストを割けなくなるという悪循環に陥ってしまうのがクルマづくりの難しいところ。セダン離れの中、主力であるはずのセダンの味を落としてしまい、コストをかけられるSUVに本来勝っていなければならない乗り味で負けてしまうという状況に陥ってしまっているメーカーは多い。比較的コストに余裕のあるはずのプレミアムセグメントの一角、BMWでさえEセグメントセダン『5シリーズ』の味をがっくりと落としてしまったのを見ると、セダン事情は深刻である。


一方で、このトレンドがいつまで続くか興味深くもある。同じ車格、同じ技術ならCO2排出量はセダンのほうが絶対的に少なくてすむ。にもかかわらず、欧州ではCO2がどうのと騒ぐわりにSUVが馬鹿売れしている。言行不一致が過ぎるというものではなかろうか。

欧州政府はとりわけBEV(バッテリーEV)を主軸とする電動化にやたらとご執心だが、その前にできることをほったらかしにしたり、BEVやPHEV(プラグインハイブリッドカー)のCO2排出量を現実より良くカウントしたりという態度を見ると、その政策にも欺瞞が多分に含まれている気がする。

セダンをはじめとする低車高モデルへの回帰のカギを握るファクターのひとつは、そのCO2削減であろう。

BEVであろうが内燃エンジン車であろうが、車体が軽く、空気抵抗も小さいほうがエネルギー消費量が少なくてすむのは物理法則に支配されたこの世においては絶対真理だ。BEVのエネルギー効率のカウントの厳格化やCO2排出のペナルティが拡大すれば、ユーザーは低車高モデルに帰ってくる。その時、低車高モデルの中で最も付加価値を取れる可能性が高いのはセダンだ。セダンを見限るメーカーが続出しているが、いましばらく踏ん張ってみる価値はあるように思う。

◆シャシー、ボディのパフォーマンス


アコードの論評に戻ろう。シャシー、ボディのパフォーマンスについてだが、まず走りは十分に良い。高速での直進感は大変優秀。シャシーは235mmサイズのタイヤを十分に生かすだけの能力を有しており、山岳路でも性能に不満を持つことは基本的になかった。が、昨今のこのクラスは性能や商品力の向上が著しく、クルマの出来はハイレベルになる一方。パワートレインと異なり、「さすがホンダ、他とは違う」とユーザーを感服させるようなアドバンテージを持っているようにも思えなかった。

シャシーは旧型の改良ではなく新造品。アコードはノンプレミアムだが、ボディ下面を観察してみるとフロントサスペンションにアルミ合金製アームが使用されるなど、結構凝った作りになっていた。フロントまわりはレイアウト的に、同クラスのエコカー『クラリティPHEV』と共通性が高いように見受けられた。リアサスはクラリティPHEVと違って普通のプレス材だが、こちらもアーム長が非常に長く取られるなど、基本性能の向上に腐心した痕跡が随所にみられた。

その設計が直接生きるシーン、すなわち直進やGがドーンとかかった後の挙動の良さ、安定性は素晴らしいものがあった。が、コーナリングでステアリングを切り足していく途中などの過渡領域ではGの高まりにつれてアンダーステアが大きくなっていく感触が薄く、その時点でクルマの能力のおよそ何割を使って走っているか察知しにくい。せっかく定量的な性能そのものは出ているのだから、ロングツーリングにおける自由自在感を高めるうえでも、年次改良などでファインチューンをしっかり進めていただきたいところだ。

◆快適性のポジとネガ


快適性は絶対値としては悪くない。ミッドサイズセダンとしてはトップランナーではないが、中庸よりは上に位置する。優れているのはホイールの振幅が小さい領域でのハーシュネス(ざらつき)カットや静粛性。浅く、ピッチの小さな路面のうねりが続く場所では速度によってホイールの上下動の周波数が違ってくるが、速度の速い遅いによらずショックアブゾーバーはしっかり仕事をする。舗装面が綺麗なら高速、バイパス、市街地と、どこであっても十分に快適だった。

ホイールの振幅が大きくなるシーンでもその味が続けば大したものだったのだが、荒れた道になると乗り心地の落ち幅が大きいのが惜しいところ。とくに段差が大きめの路盤の継ぎ目や盛り上がりの大きな道路の補修跡などを通過するところでは少々不快な突き上げが発生する。突き上げの幅そのものは大したことはないのだが、ピークが鋭く、それが気になるという感じだ。

路面のうねりが深めの場所でも揺すられ感が強まる。アコードはスポーツ、ノーマル、エコの3段階切換え式電子制御サスペンションを備えるが、ホイールの振幅が大きくなるとフリクションを感じさせるという特性は固さによらず同じという印象を受けた。

これらの弱点は、同格のライバルモデルと比較して悪いというわけではない。アコードよりハーシュネスカットが劣るミッドサイズセダンはいくらでもある。なので、これでいいと評してもかまわないのだが、筆者がそう書きたくないのには理由がある。それは同社の軽自動車『N-BOX』の存在だ。

◆クルーズ性能は『N-BOX』の方が上?


2020年3月、N-BOXのノーマルモデルでロングドライブをする機会があったのだが、路面状況の比較的良い高速道路で内外の普通車でそこそこ出来が良いとされているモデルが軒並み顔色を失うのではないかと思われるような、低反発ジェルが路面の不整を舐め取るがごときクルーズフィールを示したのに驚愕した。軽規格のディメンジョン、コストなどの制約がきつい軽自動車でこんな味を作れるなんてどんなマジックなんだよという印象。

翻ってホンダの上位機種を見ると、クルーズフィールがおしなべてそのN-BOXに劣っている。2019年にロングドライブを行った『インサイト』など、せめてN-BOXくらいの乗り味だったら印象が全然違ったのにと思ったほどだった。

アコードはインサイトより快適性は上だし、ライバルに比べて劣っているわけでもないが、N-BOXより車格が4段階も上(軽→A→B→C→Dセグメント)のモデルであることを考えると、正直ホンダがシャシーチューニングをやり切ったと思えるレベルには遠く及んでいない。

軽自動車をあれだけ作り込めるのだから、本気でやってこの程度ということはないだろう。ホンダが顧客をほとんど取れていない400万円超級のクラスで勝負をするからには、全力を出してほしい。乗り心地もランニングチェンジで熟成の成果を出すべき部分であろう。

◆スペースとユーティリティ


次にスペースとユーティリティ。居住区と荷室は全長4.9mもあるセダンだけあって、どちらもさすがの広さ。シートはアメリカンセダンらしい分厚いクッションを持つが、それでも前席、後席ともゆとりは十分以上。日本ではラージクラスに相当するアメリカンミッドサイズらしさ炸裂である。

室内へのアクセス性はドアが巨大なこともあっていいとは言えないが、このクラスのクルマは最初から大きいことをわかっていて買うもの。実際に購入を健闘しているユーザーにとっては大きな問題にはならないだろう。

荷室もミッドサイズセダンとしては申し分ない。このツーリングの途中、鹿児島から名古屋まで着物、反物、帯などの和装衣料品を数十着ぶん輸送するというタスクがあった。並べてみるとどえらい量。それに自分の長期旅行手荷物も加わると本当に積めるのかと不安になるほどだったが、すき間ができないよう考えながら積みこんでみたところ、すべてをラゲッジルームに収容できた。VDA方式による計測で573リットルという容量自体、ミッドサイズセダンのトップランナーであるフォルクスワーゲン『パサート』の586リットルに次ぐものだが、実際の収容力もこのうえない素晴らしさといえた。

スペース面の素晴らしさとは裏腹に、意匠性はノンプレミアムの域を出ず、400万円台後半のモデルとしてはいささか不満が残る。まず、インテリアの顔とも言える計器表示部、インストゥルメンタルパネルが下位クラスのインサイトと同じというのはいただけない。計器類の数字や文字のレタリングも、デザインなどどうでもいいという風合い。このへんは『クラリティPHEV』から『シビック』シリーズまで、ホンダのアメリカ向けモデルの日本仕様全般に通じる弱点のように感じた。


ホンダに限らず日本メーカーはミッドサイズについてはアメリカの庶民が圧倒的最大顧客。どうしてもそこに引っ張られるのがきついところだが、ホンダはアコードを全部乗せ仕様とはいえそれを465万円で売ろうというのだから、その価格に見合うと顧客に感じさせる工夫がほしい。その他のダッシュボード、ルーフやドアのトリム、シート表皮や縫製、オーディオなども、機能に不満はないが、質感的にはノンプレミアムの域を出るものではなかった。

もっとも、仕立て自体には問題はない。現行アコードは日本製でもアメリカ製でもなく、タイ工場生産だが、とりあえず東南アジア製であることのハンディは感じられなかった。工場出荷状態で品質が良好なのか、日本のPDI(日本におけるデリバリー前の検査)が頑張っているのかは定かではない。以前、本コーナーでイギリス製『シビックハッチバック』のリポートをお届けしたことがあるが、それを読んだというとあるホンダ関係者によれば、イギリス工場の品質はホンダの世界の生産拠点の中でも相当に悪いほうで、「タイプR」を含むシビックハッチバックは日本到着後の血のにじむような検品でカバーしているという話だった。

いずれにせよ仕上げはほぼ完璧。唯一、右コーナリングで高Gがかかったときに左ドアから配線か何かがスチールパネルに触れてビリつくような音が出たが、異音の音源としてはかなり明瞭なので、止めようと思えばすぐ止められそうな感じであった。

◆インサイトの美点を受け継いだADAS


ADAS(運転支援システム)「ホンダセンシング」は基本的にはいい仕事をした。前車追従クルーズコントロールは停止まで対応する全車速型に進化したが、作動で不安を覚えるようなことはなかった。ステアリング介入型のレーンキープアシスト、車線逸脱防止を有効に機能させるための車線認識も良い部類であった。このあたりは2019年にロングドライブを行ったインサイトのADASの美点をそのまま引き継いでいるという感じであった。

解せなかったのは時折謎の動作をすること。センターラインにやや接近気味(踏んではいない)の時にピピピピと音を発した後、走行ラインの修正いかんにかかわらずポーンという警報と共にステアリングアシストが一時解除になる旨が表示される。ところが、そうなった後もステアリングアシストはちゃんと入るのだ。制御にどのような変化が生じているのか解説書を読んでも判然としなかったが、何らかの機能がキャンセルになるのだとしたら、ドライブ中にクルマ側が制御を投げ出すのは好ましくないので、改善が望まれるところだ。

ヘッドランプはシンプルなハイ/ロービーム自動切り替え式。この車格だと可変配光型のアクティブハイビームが欲しくなるところ。それがないのは致し方ないとしても、疲れ目の原因になる照射ムラが若干大きいのと、路肩方向の配光が少し甘いのは、できれば改善していきたいところだ。

◆まとめ〜価格、ライバル考


長所、短所さまざまというアコードであったが、クルマの出来自体は全長4.9mクラスのバジェットサルーンとしてはそこそこ良い位置につけているような気はした。その中で最大の売りになりそうなのは、速い遅いを通り越して電動パワートレインとしてきわめて気持ちの良いチューニングをモノにしていたシリーズ・パラレルハイブリッドシステム「e:HEV」だった。ロングツーリングでも疲れは少ないし、車内は広いし、荷物は載るし、燃費はクラスのトップランナー級に良いしで、ここが決定的にダメというポイントはない。

問題は465万円という価格設定。ホンダに比べて上級顧客の囲い込み数が格段に多いトヨタですら、同格のセダンモデルである『カムリ』の販売で苦心惨憺しているのに、そのカムリの一番高いモデルと同じような値付けというのでは最初から勝負を投げているようなものである。

といって、アコードを395万円で販売したところで、バカ売れするとはとても思えない。元より難しいクラスのクルマなのだからということでこういう値付けにしたのだろうが、アコードは東南アジアのタイ工場製。アジアンカーならコストは安いんじゃないの?と、ユーザーは当然期待を抱く。それに少しくらい応えてもよかったのではないかと思う。


この価格を不満に思わないのであれば、日本基準で言うところの大型セダンの部類に属するサルーンが欲しいというユーザーにとっては、手を出してもそうそう後悔はないクルマだ。アメリカ西海岸的なムードが非常に濃いので、そういうライフスタイルを好み、かつ日本ブランドの信頼性も欲しいというユーザーにとっては有り難い存在だろう。

日本市場における一番のライバルは前出のカムリ。速力、静粛性、居住区、荷室の広さではアコードが勝ち、燃費は互角、操縦性の鷹揚さや悪路での乗り心地低下の小ささではカムリの勝ちといったところ。ハイブリッドは持たないが経済性で伍するターボディーゼル搭載車という点では、設計は古いがマツダ『マツダ6(旧称アテンザ)』の2.2 SKYACTIV-Dも競合モデルとみることができるだろう。

輸入車ではフォルクスワーゲン『パサート』のターボディーゼル車が最も強く競合するであろう。悪路や雨天も含めたハンドリングではパサートに大きく後れを取り、運転支援システムの先進性やヘッドランプの性能でも負けるが、居住性は互角。静粛性、良路での乗り心地、加速力では逆にパサートを大きく凌駕する。片や欧州ターゲット、片やアメリカターゲットと、性格はまったく異なるが好敵手だ。

同じくターボディーゼルを搭載するプジョー『508GT』はリフトバックのクーペスタイルで後席のヘッドクリアランスが小さいが、4枚ドアという観点では比較対象となろう。

ホンダ アコード EXのフロントビュー。《写真撮影 井元康一郎》 ホンダ アコード EXのリアビュー。《写真撮影 井元康一郎》 ホンダ アコード EXのサイドビュー。佐多岬駐車場にて。《写真撮影 井元康一郎》 ホンダ アコード EXのフェイス。《写真撮影 井元康一郎》 ホンダのストロングハイブリッド「i-MMD」あらため「e:HEV(イーエッチイーブイ)」。《写真撮影 井元康一郎》 ミラーまわり。ドアマウントではなくサッシュに付いている。《写真撮影 井元康一郎》 リアセクター。空力的洗練性に相当こだわっている様子がうかがえた。《写真撮影 井元康一郎》 装着タイヤは235/45R18サイズのブリヂストン「REGNO GR-EL」。コンフォート性重視のタイヤだが、サイズがサイズだけにグリップ力は十分。《写真撮影 井元康一郎》 フロントシート。ア黒内装は色調がやや陰気で、西海岸テイストが濃厚なアコードにあまり似合っていない気がした。《写真撮影 井元康一郎》 ダッシュボードまわり。一応作り込んではいるが、高級化が進んでいる今どきのミッドサイズセダンカテゴリーにおいては質感的には平均を割る感じであった。《写真撮影 井元康一郎》 ドアトリム。肘当て付近は合皮張り。《写真撮影 井元康一郎》 インテリアデザインは悪いものではないが、加飾パネル下の部分がプラスチッキーで、上部のソフトパッドと質感、色調とも一目で違うとわかってしまうなど、465万円のクルマにはちょっとふさわしくない質感だった。《写真撮影 井元康一郎》 カーナビは標準装備。機能的には標準レベルを満たしていたが、途中でフリーズしたり応答に時間がかかったりと、ソフトウェアが作り込めていない感じだった。写真は長時間ルートガイダンスが停止していたのが、鹿児島でいきなり復活したときのもの。《写真撮影 井元康一郎》 後席。膝元空間、ヘッドクリアランスとも、セダンとしての要件をきっちりクリアしていた。アメリカのノンプレミアムミッドサイズの常で、前席の出来が良いのに比べて後席は簡便という感じであった。《写真撮影 井元康一郎》 ラゲッジルームはミッドサイズセダンの中でも最大級に近い。山のように着物、反物、帯等を積んで走るタスクがあったが、余裕しゃくしゃくであった。《写真撮影 井元康一郎》 筆者が長期旅行時に使う大型トランクもラゲッジルームの隅っこに積まれるというイメージ。積載力はクラストップのフォルクスワーゲン「パサート」に肉迫するものだった。《写真撮影 井元康一郎》 岐阜県の山奥、白川沿いにあるつちのこ館に寄り道。《写真撮影 井元康一郎》 北九州・門司にて。《写真撮影 井元康一郎》 東京を出発後、門司まで1181.5km無給油走行。長距離であれば航続1000kmは安定してキープできそうだった。《写真撮影 井元康一郎》 鹿児島・佐多町の海岸にて。《写真撮影 井元康一郎》 鹿児島・佐多町のガジュマル林にて。《写真撮影 井元康一郎》 大隅の海沿いクルーズは気持ちが良い。好天のため、遠方に三島村の竹島、硫黄島がうっすらと見える。《写真撮影 井元康一郎》 大隅より開聞岳を眺めるの図。《写真撮影 井元康一郎》 鹿児島空港に近い鹿児島・加治木の加治木まんじゅう屋、龍門堂に寄り道。《写真撮影 井元康一郎》 龍門堂は加治木まんじゅう屋の中でも私選トップ3の美味しさ。よもぎ入りがとくに美味しい。《写真撮影 井元康一郎》 山口・角島の海辺にて。《写真撮影 井元康一郎》 島根・益田の郊外にて。《写真撮影 井元康一郎》 ヘッドランプはデザイン性は悪くないが、照度がもう少し欲しい。また、照射ムラももう一息頑張っていただきたいところ。《写真撮影 井元康一郎》 総走行距離4088.6kmの旅。《写真撮影 井元康一郎》