日産のEV、アリア《写真撮影 滑川寛》

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

菅政権が発足してから初めての臨時国会が召集され、菅義偉首相が所信表明演説を衆院本会議で行った。演説の目玉としては2050年に国内の温室効果ガス排出を実質ゼロにすると宣言。

日本の政府が明確に期限を示すのは初めてのことだけに、きょうの各紙も1面トップで「温室ガス『ゼロ』で成長、所信表明、50年に実現 宣言」(読売)などと大きく報じている。演説の中では「我が国は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロ。すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言する」と力説した。

さらに、「温暖化対策を行うことが産業構造や経済社会の変革をもたらし、大きな成長につながる」とも強調。とりわけ日本の自動車業界は、ハイブリッド車などの環境技術で先行してきたが「電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)など排出ガスを出さないゼロエミッションでは先行き不透明」(日経)。新型EVの『アリア』を公開するなどEVで先行する日産自動車はともかく、ようやく本腰を入れ始めたトヨタ自動車やホンダなども脱炭素社会実現に向けた目標を掲げているが、巻き返すための一層の抜本的な対応が迫られそうだ。

2020年10月27日付

●温室ガス「ゼロ」で成長、所信表明、50年に実現 宣言(読売・1面)

●日産中国生産3割、年180万台へ、新車需要急回復(読売・1面)

●日航、数千億円調達検討(読売・2面)

●道の駅防災拠点に(読売・35面)

●ANA、3本柱で立て直し、脱航空依存、LCC活用、コスト減、きょう発表(朝日・8面)

●車接近、震えてお知らせ、ホンダ、子ども用端末開発(毎日・7面)

●「世界シェア40〜45%」日本電産EVモーターで(毎日・7面)

●自転車であおり、初適用、改正道交法、埼玉、容疑の男逮捕(産経・23面)

●脱炭素化、ホンダの挑戦(東京・6面)

●日本企業転換迫られる、EV・燃料電池車に遅れ、排出ゼロ(日経・31面)

●Go To人出回復、東京追加1か月、旅行需要、前年並みに(日経・38面)