ルノー トゥインゴ EDC キャンバストップ《写真撮影 宮崎壮人》

◆キャンバストップ、それだけで存在価値は120%

コロナ対策といえば、うがい手洗い、換気である。そして、換気といえば屋根が開いちゃうキャンバストップだ(強引。ちなみに一般的なクルマの換気は対角線にある窓=右前+左後など=を開けるとスムーズにいきます。お試しください)。


小さいクルマのキャンバストップは、なんて愛らしいんだろう。もうこれだけで存在価値は120%だ。全長×全幅×全高が、3645×1650×1545。軽自動車の規格が、3400×1480×2000なので、ほぼそんなものだ。というか、背が低くつるんとしたデザインなので、よけい小さく見える。デザイン上、うまくドアノブが隠されているけれど、後部ドアもある4ドアだ。ただし、4人乗り。

屋根が開くキャンバストップの面白さは、それだけではない。私は、遮音性が低いところもそうとう気に入っている。今や自動車業界は遮音性を高める競争社会だけれど、キャンバストップはどこ吹く風だ。頭上にある布をたたく雨の音やエンジンの音が、車内に入り込んでくるわくわく感はやみつきになる。

◆軽いは正義だ!


特にトゥインゴの場合は、エンジンが前ではなく後部座席の後ろに載っているため、音の侵入度がハンパない。エンジンをスタートさせた瞬間は、この音だけで心拍数が上がる。

そのエンジンは、ターボ付きとはいえ900cc。ちっさ! でもクルマ自体が軽い&絶妙なギア比で飛ぶように走る。走る、走る、軽い、気持ちいい!

軽いは正義だ! 思わず口から声が出る。

高速道路に行くと、その思いはさらに強まる。ぽんぽんと跳ねるように走るのだ。え? それは直進安定性が低いってことですか? そうとも言うけれど、「直進元気度が高い」と敢えていいたい気分だ。とにかくハンドルを握っているとわくわくしちゃうのである。

◆頭の上から聞こえる雨の音もバックミュージック


雨が降り出すと、さらにやんちゃになる。跳ねる。滑りそう。ちょっと怖い。だから集中する。クルマを操る。面白い。楽しい! 安全装備でがっちがちに固められたクルマに乗って安全ボケした脳を、がつんとハンマーでぶんなぐられた気分になる。生きているなあと、しみじみするのだ。頭の上から聞こえる雨の音も、いいバックミュージックだし。

エコモードもついているけれど、走りがだるくなるので、使いたいという気にならない。こんなに面白いクルマを、つまらなくしてどうするのだ。そもそも、軽いはそれだけでエコなのだ。そう、軽いは正義なのである。



■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、ノンフィクション作家として子どもたちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。

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