日産自動車(Nissan)の米国部門の北米日産は7月10日、後席にうっかり子どもを置き去りにしないための安全装備の設定を、『キックス』など3車種に拡大展開し、合計12車種に採用すると発表した。
この安全装備は、「リアドアアラートシステム」と呼ばれるものだ。走行する前に後部ドアが開閉されていて、走行終了後に後部ドアが再び開かれていない場合、イグニッションがオフになった段階で、インパネ内のディスプレイに警告メッセージを表示する。それでも後部ドア開閉されず、ドライバーが車両から離れた場合、自動的にクラクションが鳴らされて、ドライバーに後部座席を確認するよう促す。子どもだけでなく、買い物やペットの置き去り防止にも有効だ。
同時期に日本導入されたキックスに、このリアドアアラートシステムは装備されなかった。日産自動車日本マーケティング本部の小木曽宏行チーフマーケティングマネージャーは、オンラインプレゼンテーションのQ&Aセッションで、「日本市場では需要はない」と答えた。メーカーがカタログに載せるためにはいろいろな課題があることは予想できるが、「日本への導入にあたって技術的な障害はない」とも述べた。
やはり最近モデルチェンジしたSUVの『ローグ』にもリアドアアラートシステムは標準設定された。新型ローグは、先代が日本市場の『エクストレイル』と兄弟車だったことから、日本の次期エクストレイルとも兄弟車になるのではないかと噂されている。
日本でリアドアアラートシステムに需要がないとはいうものの、こういう装備が市場に認知されていないからかもしれないし、暑い季節になると件数は少ないながら悲惨な置き去り事故が毎年発生している。次期エクストレイルからリアドアアラートシステムが設定、ということになれば評判になるだろう……。
日産の“後席うっかり子ども置き去り防止”装置、日本導入で問題は?
2020年07月26日(日) 15時00分
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