(イメージ)《写真AC》

経済産業省は、物流分野での新しいモビリティサービス(物流MaaS)の実現に向けて実証する事業者を選定したと発表した。

選定された事業者と取り組みは、豊田通商が荷主・運送事業者が抱える課題に対し日本版FMS標準の活用が期待できるユースケースを検討し、複数商用車メーカーのトラックデータを連携する仕組みを検討するとともに、運行管理データ項目の特定や形式の標準API仕様を検討する。

アイシン・エィ・ダブリュは深度センサーによって庫内の荷物量や空きスペースを見える化するとともに、配送計画ルート上の積載効率変化も見える化し、輸配送効率化を検討する。三菱ロジネクストは車両と積荷の位置情報の連携で積載効率向上を図るとともに、保険会社と連携し、整備・運行記録を用いた運行品質評価モデルを策定・検証する。

ミツバは軽貨物EVに求められる性能検討、経済性を高めるために必要となるエネルギーマネジメント、オペレーションのモデル構築のため、シミュレーションと実車で検証する。東京電力ホールディングスは業務用車両の電動化に向け、充電ステーションの配置のあり方の検討、電気自動車(EV)の運用や充電オペレーションの実証実験を通じて電動化に向けた課題の洗い出し、経済性検証、効率的な充電方法を検討する。

みちのりホールディングスはディーゼルバスとEVバスの相違点を踏まえ、バスの運行管理とエネルギー管理を一体化したエネルギーマネジメントシステムのシミュレーション、技術を検証してEVバス導入の地方版モデルの構築を目指す。

経済産業省は、商用車業界が荷主・運送事業者、ITソリューション事業者などの民間事業者と協力して物流業界の課題解決に貢献する物流MaaSを公募していた。

経済産業省が推進する物流MaaSの概要《資料提供 経済産業省》