東京銀座(4月8日)《photo (c) Getty Images》

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

この国のリーダーが、カップを片手にソファーで愛犬を抱きながらくつろいだり、テレビのリモコンを操作している場合ではない。国際通貨基金(IMF)の発表によると、最新の世界経済見通しについて、2020年の成長率予測をこれまでの1月時点の3.3%増から引き下げてマイナス3%まで落ち込むと、大幅修正した。

未曽有の危機と呼ばれたリーマンショック時の2009年のマイナス0.1%を大きく下回る経済悪化で、1929年に始まった世界恐慌以降で最悪になる見通しだ。

きょうの読売、朝日、産経、日経が1面トップで「世界恐慌以来 最悪の不況」などと大きく報じている。このうち、日本はマイナス5.2%と予測、リーマン以来11年ぶりの水準になるとみている。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込めれば、2021年は6%近い経済成長が可能との見方もあるが、世界中に蔓延している現状からすれば楽観はできない。

足元では緊急事態宣言が発令され、大型連休中も外出の自粛を要請されている。その影響は鉄道などの移動手段にも及ぶことは間違いないが、大型連休の4月24日〜5月6日のJR旅客6社の新幹線と在来線の指定席の予約が前年同期比9割減となっているという。

JR6社が発表したもので、きょう各紙も取り上げている。それによると、予約済み座席数は47万席。昨年は436万席だったそうだ。予約可能な席数(1106万席)に対する割合を示す予約率は4.2%にとどまったそうだ。

このうち、JR東海などが運行する東海道・山陽新幹線は予約席数が前年同期比9割減で予約率は3.9%。JR東日本の東北、北陸などの各新幹線も予約席数は同9割減で予約率は5.2%となっているという。1997年に集計を始めて以来、最低の予約で、旅行や帰省の需要が激減している状況が改めて示された格好だが、感染抑制のめどが見通せるまでの間は、とにかく医療崩壊を防ぎ、命を守るためにも“巣ごもり”を継続して不要不急の外出は我慢するしかない。

2020年4月15日付

●世界成長マイナス3%今年リーマン超え最悪、IMF予測、「大恐慌以来の後退」(読売・1面)

●ホンダ、鈴鹿製作所を一部停止(朝日・7面)

●トヨタの仏工場、一部再開へ(朝日・7面)

●運転免許の更新休止(朝日・26面)

●GW新幹線予約、9割減(朝日・26面)

●トヨタタイ工場休止期限を延長、ブラジルでも(毎日・6面)

●コロナ感染者移送車、ホンダが生産開始へ(産経・10面)

●人口減少率最大の0.22%総務省推計、昨年、1億2616億円(日経・1面)

●カーシェアの車、持ち逃げ被害補償、三井住友海上が新保険(日経・7面)

●武漢の主力合弁撤退、仏ルノー、販売不振続き、東風に全株売却(日経・8面)

●三菱自、タイでEV生産、23年から(日経・12面)

東海道新幹線《写真AC》 鈴鹿製作所で生産されるホンダ・フィット《撮影 中野英幸》 コロナ感染者移送車、ホンダが生産《画像:本田技研工業》