トヨタ GR スープラ 2.0 の2021年モデル(北米仕様)《photo by Toyota》

トヨタ自動車の米国部門は、『GRスープラ』(Toyota GR Supra)の2021年モデルに、初の2.0リットル直列4気筒ターボエンジン搭載車を設定し、6月に米国市場で発売すると発表した。

新型スープラは、新型BMW 『Z4』とエンジンなどの主要部品を共用する兄弟車の関係にある。そのため、新型スープラは新型Z4と同じく、マグナシュタイヤーのオーストリア・グラーツ工場において、2019年初頭から受託生産が行われている。このZ4に用意されている2.0リットル直列4気筒ターボエンジン搭載車が、GRスープラにも設定される。

◆2.0リットル直4ターボは最大出力255hp

直噴2.0リットル直列4気筒ターボエンジンには、シングルツインスクロールターボチャージャーをはじめ、吸気と排気カムシャフトの連続可変タイミングなど、3.0リットル直6ターボエンジンと多くの技術を共有している。可変吸気バルブリフトシステムは、吸気バルブの開閉タイミングや時間を調整する。

北米仕様の場合、最大出力は255hp/5000〜6500rpm、最大トルクは40.8kgm/1550〜4400 rpmを発生する。トランスミッションは、3.0リットル直6モデルと同じく、ZF製の8速ATを組み合わせた。0〜96km/h加速は5.0秒、最高速は250km/h(リミッター作動)の性能を発揮する。トヨタの米国ラインナップにおいて、2番目に速い車両になるという。

◆車両重量は3.0直6搭載車よりも90kg以上軽い

コンパクトな2.0リットル直4エンジン搭載による軽量化は、新型スープラにダイナミックなメリットをもたらす。車両重量は、3.0リットル直6搭載車よりも、90kg以上軽い。また、直4エンジンは直6よりも短いため、車体の中心近くに配置され、理想的な50対50の前後重量バランスを可能にしている。これは、車のレスポンスや敏捷性、ハンドリングに貢献するという。

2.0リットル直4モデルのフロントブレーキローターのサイズは、330mm×24mmだ。3.0リットル直6モデルの348mm×36mmよりも、コンパクトになる。キャリパーも、4ピストンではなく、シングルピストンが装着される。また、3.0リットル直6モデルに採用されるアクティブディファレンシャルとアダプティブサスペンションも装備されない。

オーディオは 3.0リットルの10スピーカーシステムに対して、2.0リットルでは4スピーカーオーディオシステムが標準になる。運転席は電動ではなく、手動調整とした。また、2021モデルの全車に、8.8インチのタッチスクリーンオーディオが標準装備されている。

◆トヨタ86とGRスープラの3.0リットル車の中間に位置付け

「セーフティ&テクノロジーパッケージ」が、オプションで選択できる。このパッケージには、全速度域対応のダイナミックレーダークルーズコントロール、ブラインドスポットモニター(BSM)、リアクロストラフィックアラート(RCTA)、緊急ブレーキ機能付きパーキングセンサー、ナビゲーションシステム、12スピーカー500WのJBLオーディオシステム、Apple「CarPlay」がセットされる。

また、「スープラコネクテッドサービス」が、最大4年間付帯する。リモートサービス、リモートメンテナンス、自動緊急コール、リアルタイムの交通情報、コンシェルジュサービス、盗難車両の発見、地図の更新が含まれている。

2021年モデルに設定される2.0リットル車は、トヨタ『86』とGRスープラの3.0リットル車の中間に位置付けられる。米国トヨタは、顧客に3つの異なるトヨタスポーツカーの選択肢を提供する、としている。

トヨタ GR スープラ 2.0 の2021年モデル(北米仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR スープラ 2.0 の2021年モデル(北米仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR スープラ 2.0 の2021年モデル(北米仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR スープラ 2.0 の2021年モデル(北米仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR スープラ 2.0 の2021年モデル(北米仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR スープラ 2.0 の2021年モデル(北米仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR スープラ 2.0 の2021年モデル(北米仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR スープラ 2.0 の2021年モデル(北米仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR スープラ 2.0 の2021年モデル(北米仕様)《photo by Toyota》