フィアット・パンダ・ハイブリッド《photo by Fiat》

フィアットは、フィアット『パンダ』にマイルドハイブリッドの『パンダ ハイブリッド』(Fiat Panda Hybrid)を設定し、3月に欧州で発売すると発表した。

現行パンダは2011年秋、ドイツで開催されたフランクフルトモーターショー2011で初公開された。2013年からは、日本市場にも導入されている。2016年秋のパリモーターショー2016では、現行パンダのデビューから6年を経て、初の本格改良を受けた改良新型が発表された。

パンダ ハイブリッドのベース車両は、パンダのSUV仕様、『パンダ クロス』だ。パンダ クロスでは、バンパー、フォグランプ、フェンダーエクステンション、ルーフバーなどが専用デザインとなる。前後バンパーにはサテンチタニウム塗装のアンダーガードを、ボディサイドにはシルバー塗装のサイドガードを装着した。タイヤサイズは185/65R15で、最低地上高は160mmを確保している。

◆12ボルトのベルト一体型スタータージェネレーター

フィアットが新開発したマイルドハイブリッドは、最新の1.0リットル直列3気筒ガソリン「FireFly」エンジン(最大出力70hp/6000rpm、最大トルク9.4kgm/3500 rpm)に、12ボルトの「BSG」(ベルト一体型スタータージェネレーター)、電気モーター、リチウムイオンバッテリーを組み合わせたものだ。

BSGシステムはエンジンに直接取り付けられており、補助装置もベルトによって駆動する。BSGは、ブレーキおよび減速中のエネルギーを回収し、蓄電容量11Ahのリチウムイオンバッテリーに蓄える。この電力はピーク時に3.6kWの出力を発揮し、加速時などにエンジンをアシストする。

トランスミッションは6速MT、駆動方式はFFとした。この6速MTは、郊外での燃費を向上させる専用ギア比が採用される。また、パワーユニット全体の搭載位置を45mm下げ、重心を低くしている。

◆CO2排出量を最大30%削減

このエンジンには、ストップ&スタートモードが付く。30km/h以下の低速域では、エンジンを停止できる。ハイブリッドシステムに関する情報を表示するモニターには、ドライバーにそのことを知らせる。ストップ&スタートモードは、エンジンをスムーズに再始動する。

高速道路などでの低負荷走行時に、エンジンを停止するコーストモードも採用した。リチウムイオンバッテリーがすべてのサービスに電力を供給し、ドライバーが車両を完全に制御できるようにしている。

フィアットによると、1.2 リットルガソリンエンジン(最大出力69hp)搭載車と比較して、マイルドハイブリッド仕様は燃費とパフォーマンスを向上させるだけでなく、CO2排出量を最大30%削減するという。

◆発売記念車には廃棄ペットボトルからのリサイクル繊維を使用

パンダ ハイブリッドでは、発売記念モデルとして、「ローンチエディション」を設定する。フィアットは、海洋保護団体の「SEAQUAL INITIATIVE」と協力。同団体では、活動に参加する漁師が海から回収した廃棄ペットボトルから、ポリエステル繊維の「SEAQUAL YARN」を生産している。この廃棄ペットボトルからのリサイクル繊維を、ローンチエディションのシート素材に使用した。

廃棄ペットボトルからのリサイクル繊維は、製造段階において、他の環境に優しい天然繊維やリサイクル繊維と混ぜ合わされる。フィアットはSEAQUAL INITIATIVEと協力して、海洋ごみを減らすクリーン活動を支援していく、としている。

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