ポルシェは広州モーターショー2019に、『パナメーラ』の高性能グレード、『パナメーラ GTS』(Porsche Panamera GTS)を出展した。
「GTS」は、ポルシェの高性能モデルに冠されるグレード名だ。ポルシェのラインナップでは、『ボクスター』、『ケイマン』、『911』、『マカン』などに、GTSが用意されてきた。現行『パナメーラ』シリーズにGTSが設定されるのは、初めてとなる。
◆4.0リットルV8ツインターボ
パワートレインには、4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載した。最大出力は460hp、最大トルクは63.2kgmを発生する。先代パナメーラGTSに対して、パワーは20hp、トルクは10.2kgm引き上げられた。トランスミッションは8速デュアルクラッチの「PDK」(ポルシェ・ドッペルクップルング)。駆動方式は電子制御マルチプレートクラッチを備えたアクティブ4WDシステムの「PTM」(ポルシェ・トラクション・マネージメント)だ。動力性能は0〜100km/h加速を4.1秒で駆け抜け、最高速は292km/hに到達する。
足回りには、「ポルシェ ・アクティブ・サスペンション・マネージメントシステム(PASM)」を含む3チャンバーテクノロジー付きのアダプティブエアサスペンションを標準装備した。スポーツシャシーによって、車高は10mm低められた。ブレーキは強化されており、ローター径はフロントが390mm、リアが365mm。20インチの専用ホイールが装備される。
「スポーツクロノパッケージ」や「スポーツデザインパッケージ」は標準装備された。前後バンパーの一部はブラック仕上げだ。インテリアは、ブラックのアルカンターラを基本に、アルミのアクセントが配される。
◆熱探知カメラで夜間の人や大型動物を検知
パナメーラGTSには、新世代のアシスタンス システムを導入した。この新システムのひとつが、夜間に人や大型動物を検知する熱探知カメラを使用して、コックピットにカラーハイライト警告灯を表示する「ナイト ビジョン アシスタント」だ。84の輝点を備えた「LEDマトリックスヘッドライト」を選択すると、予想されるドライビングコースの範囲内に歩行者などが入っている場合は、ロービームの照射範囲を越えた場所にいる歩行者にも短時間ライトが照射され、ドライバーはより迅速に対応することが可能になる。
新しいナイト ビジョン アシスタントは、危険な状況の事前回避をサポートするアシスタンスシステムとなる。道路に沿ってはるか前方を見守るのが、「アダプティブクルーズコントロール」を含む新しい「ポルシェ イノドライブ」だ。ナビゲーションデータとレーダー、ビデオセンサーからの信号に基づいて、3km先までの最適な加速度と減速度、ギア選択、およびコースティングフェーズを計算して起動する。この電子制御コパイロットは、コーナー、斜面、速度制限も自動的に算出してくれる。
◆12.3インチフルHDタッチスクリーン
パナメーラGTSには、「ポルシェ アドバンストコックピット」を採用した。最新世代の「ポルシェ コミュニケーションマネージメントシステム(PCM)」は、12.3インチフルHDタッチスクリーンだ。各デジタル機能は、ボイスコントロールなどで直感的に操作できる。ドライバーと助手席乗員は、このディスプレイを個別に設定することが可能だ。
「ポルシェ コネクト」のオンライン機能、Apple 「Car Play」によるスマートフォンとの連携や、自然な言語入力に応答する新しいボイスコントロールシステムなどを装備するPCMに統合されている。標準装備の「ポルシェ コネクトプラス」を使用してオンラインサービスとインターネットにアクセスすることもできる。リアルタイム交通情報表示を備えた標準装備のオンラインナビゲーションも含まれる。
ドライバー正面には、アナログレブカウンターが中央に配置され、両側には2つの7インチフルHDディスプレイをレイアウトした。全てのドライビングデータと、マルチファンクションステアリングホイールで選択した追加情報が表示される。パナメーラシリーズ初の新型ヘッドアップディスプレイも装備できる。
ポルシェ パナメーラ に460馬力の「GTS」、広州モーターショー2019
2019年11月28日(木) 18時30分