BMWをベースにしたコンプリートカーを手がけるアルピナは、フランクフルトモーターショー2019(Frankfurt Motor Show)において、新型『B3ツーリング』(ALPINA B3 Touring)をワールドプレミアした。
アルピナは1961年に創業した。BMWのチューニングを行う小さな会社だったが、1964年にはその実力がBMW本社に認められ、BMW公認チューナーに。そして、1983年には、ドイツ政府から自動車メーカーとしての認証も受けた。アルピナの新車には、BMWのメーカー保証が適用される。
アルピナの最新作となるのが、新型B3ツーリングだ。BMWが欧州で発表したばかりの新型『3シリーズツーリング』に、早くもアルピナが登場している。
◆最高速は300km/hオーバー
直噴3.0リットル直列6気筒ガソリンターボエンジンは、専用ツインターボの装着をはじめ、冷却系などをチューニングした。専用エグゾーストシステムも採用する。その結果、最大出力462hp/5000〜7000rpmを獲得した。最大トルクは71.4kgmで、3000〜4250rpmで引き出される。ベース車両の「M340i xDriveツーリング」の 最大出力374hp、最大トルク51kgmに対して、88hp、20.4kgmもの強化となる。
BMWの「xDrive」ベースの4輪駆動システムは、必要に応じて前輪と後輪の間でトルクを可変的に分配する。トランスミッションは、ZF製の8速スポーツAT「スイッチトロニック」を組み合わせた。動力性能は、最高速300km/h以上と公表されている。アルピナによると、ワゴンで世界最速の1台になるという。
◆サスペンションやブレーキを強化
スポーツサスペンションは、硬めのスプリングとスタビライザーを組み合わせた。可変ダンパーは、「COMFORT +」、「COMFORT」、「SPORT」の3種類の走行モードによって、その特性が変化する。
可変スポーツステアリングシステムも、COMFORT、SPORT、SPORT +の3種類のモードで特性が変化する。COMFORTモードでは、高速走行での安全性を重視。SPORTモードはレスポンスを重視したモードになる。
パフォーマンスブレーキシステムは、フロントに直径395 mmのブレーキディスクを備えた4ピストンキャリパーを装着。リアには直径345 mmのディスクとフローティングキャリパーを装着した。ブレーキキャリパーは、アルピナブルーで仕上げられ、白いALPINAロゴが添えられる。軽量のドリルブレーキディスクと耐熱性の高いブレーキパッドを備えたオプションの高性能ブレーキシステムも選択できる。
リアアクスルには電子制御のLEDを組み込む。とくに高い横荷重がかかるコーナリングの際に、ドライビングダイナミクスを向上させる。 後輪駆動を重視した設定により、コーナーからの立ち上がりで、ダイナミックな加速を可能にした。
◆アルピナ流儀の内外装
内外装は、アルピナらしいスポーティさを強調したデザインとした。フロントバンパーには、エンジンの冷却性能を向上させるために大型化された空気取り入れ口を備える。エアロダイナミクス性能も向上させた。フロントバンパーには、フローティングのALPINAロゴが付く。
19インチのマルチスポークデザインホイールを標準装備する。20スポークデザインの20インチ「CLASSIC」ホイールはオプションだ。タイヤはピレリが専用開発した「P Zero」を組み合わせた。超高性能コンパウンドを使用して、あらゆる状況で最高のグリップレベルを実現しているという。
インテリアは、「LAVALINA」レザー仕様のスポーツステアリングホイールを採用した。ALPINAのレザーワークショップでは、顧客の要望に合わせたパイピング、ステッチ、刺繍、エンボス加工などを施すことが可能、としている。
アルピナ、最強のBMW 3シリーズツーリング 新型を発表…フランクフルトモーターショー2019
2019年09月24日(火) 18時45分
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