ダイハツ・タント新型発表会《撮影 小松哲也》

ダイハツ工業は主力の軽乗用車『タント』を全面改良し、7月9日から販売を開始した。最大540mmスライドする運転席やスプリットギヤを採用したCVTなど世界初となる装備や技術を採用したのが特徴で、価格は122万0400〜187万3800円となっている。

チーフエンジニアを務める田代正俊氏は9日、都内で開いた発表会で「新型タントのキーワードは『新時代のライフパートナー』。日々の暮らしの相棒としてお客様に寄り添いたいという思いを込めた。時代とともに暮らしが変わりタントも変わる。新型タントはすべてのライフステージの方にご愛用頂けるダイハツらしい良品廉価な商品になった」と紹介した。

今回の改良で4代目となる新型では、タントの特徴でもあるピーラーレスドアを踏襲。さらに「革新的な移動動線と圧倒的な乗降性を実現するために新装備を加え、ミラクルウォークスルーパッケージとして使い勝手の良さを向上させた」と田代チーフエンジニアは語る。

このうち革新的な移動動線に関しては「運転席ロングスライドシートで可能になった室内ウォークスルーにより、歩道側から安全安心な乗り降りを実現できた」と解説。また半ドア状態から自動でドアを閉めてくれるイージークローザー機能を軽として初めて助手席に採用し、半ドア時に閉めなおし作業をしなくても済むようにしている。

一方の圧倒的な乗降性については「ウェルカムオープン機能でクルマに戻った際にスライドドアが自動で開き、重い荷物を持っていても安全に乗車できる。さらにグリップやオートステップで安心して乗り降りが可能」とのことだ。

新型タントではパワートレインも大幅に改良が施された。まず世界初となるスプリットギヤを採用したD-CVTは「従来のベルトによる伝達に加え、ギアを組み合わせることで燃費、加速感、静粛性を両立」。またエンジンは「日本初のマルチスパークや燃料噴射方式の改良により燃焼効率を高めた。その結果、加速度を約15%向上、ターボ車は全回転域でトルクアップしたことでストレスなく快適に走行できる加速性能を実現した」という。

また先進安全技術では「予防安全機能を強化するとともに、運転支援機能を加えた」と田代チーフエンジニアは話す。このうち運転支援機能では並列および縦列にも対応する駐車支援システムや、ハイビームで走行中に対向車を検知すると対向車の部分だけを自動で遮光するアダプティブドライビングビームといった軽初となる機能を採用したのも特徴となっている。

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