LINEのClova Autoをインストールした参考出品のナビ。《撮影 会田肇》

トヨタはSDL(スマートデバイスリンク)に対応したDOPナビを12月3日に発売する。10月16日より幕張メッセ(千葉市)で開幕するCEATECのトヨタブースではLINEが開発した「Clova Auto」を使ったその活用例が紹介される。15日は報道関係者にその模様を公開した。

トヨタが発売するSDL対応ナビは、この夏に発売したT-Connect対応ナビの下位に位置する、エントリーモデルとして発売されるもの。スマートフォンと連携したスマホアプリを使い、車載器に実装されたアプリと同じように様々なサービスが利用可能になる。注目すべきはSDLがオープンプラットフォームとなっていることで、これによりサードパーティのアプリ事業者が参入しやすくなる一方、ユーザーは好みのアプリを自由に選択して利用できるメリットが生まれる。

LINEが提供するClova Autoはそのアプリの一つで、VUI(ボイスユーザーインターフェース)を活用し、運転をしながらでもLINEのメッセージを送受信でき、目的地の天気を調べたり、音楽を聴いたりすることなどが可能になる。さらに今後は、Clova AutoとClova Home、スマホのLINE Clovaの3つをシームレスに連動させることで、スマホを見ることなく車内から音声で家電を操作できるようにもなるという。

ただ、これだけでは既に普及しているスマートスピーカーを利用したのと大きく変わらない。最大の違いは、トヨタが持っている高品質の地図とナビ機能、加えてプローブを活用した渋滞情報を活用できることだ。これによって、LINEを接点とした高精度な道路状況予測が反映できるようになる。トヨタとしては、SDLを活用することで、スマホとクルマをつなぎ、安全かつ便利で快適なモビリティライフを提供していく考えだ。

デモではスマホと連携してLINEのメッセージをやり取りできる例を紹介した。《撮影 会田肇》 LINEを接点とした活用で、ドライブがもっと便利で愉しくなると説明。《撮影 会田肇》 オープンプラットフォームであるSDLを活用して様々なアプリ事業者が参考出品。《撮影 会田肇》 トヨタブースはSDL一色だった。《撮影 会田肇》