帰宅途中に自転車を盗み、他の自転車と衝突する事故を起こしたにもかかわらず、そのまま逃走していた男が逮捕された。相手方の自転車に乗っていた男性は死亡しているという。

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7月下旬に大阪府大阪市東住吉区内で発生した自転車同士の衝突事故について、大阪府警は2日、相手を死亡させるケガを負わせながら、救護せずに逃走したとして同区内に在住する47歳の男を重過失致死などの容疑で逮捕した。

大阪府警・東住吉署によると、問題の事故は2018年7月27日の午前1時55分ごろ発生している。大阪市東住吉区西今川付近の府道で、歩道部分を走行していた自転車同士が衝突。このうち一方の自転車に乗っていた41歳の男性が頭から血を流した状態で路上に倒れているのを通行人が発見した。

男性は頭部を強打。意識不明の状態で近くの病院へ収容されたが、回復しないまま翌28日に死亡している。もう一方の自転車は損壊した状態で現場に放置されており、警察では死亡ひき逃げ事件として捜査を開始。周辺に設置されていた防犯カメラ映像を分析した結果、同区内に在住する47歳の男が事件に関与したと判断し、2日までに重過失致死や道路交通法違反(ひき逃げ)、窃盗の容疑で逮捕している。

男は事故の直前、現場近くで自転車を盗み出していた。警察の聴取に対しては「帰宅する途中に自転車を盗んだが、その発覚を恐れて逃げた」などと供述しているようだ。酒を飲んでいたことも大筋で認めており、警察では盗難から事故に至るまでの経緯を詳しく調べる方針だ。

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「酒を飲んで帰宅する途中、歩くのが面倒になって自転車を盗む」というのは、自転車盗難ではありがちのパターンだという。しかし、その自転車で走り出した直後に衝突事故を起こし、相手を死亡させるようなケガを負わせるだけでなく、救護せずに逃走したというのは悪質極まりない。