スバル フォレスター 新型《写真提供 SUBARU》

5代目となるスバルの4WD、新型『フォレスター』は一皮剥けて洗練度を増していた。エクステリアはパッと見では「そのまんま!」……と、思いきや、やはり洗練、特にリヤがスッキリと進化! 端正な雰囲気を醸し出す。

インテリアもダッシュパネルやセンターコンソールはスッキリと整理され、メーターデザインもピシッと心地よい。ディスプレイのグラフィックスのセンスが良いので質感も高い。

NA水平対向4気筒、2.5リットルエンジンは136kW(184ps)と強力になり、SIドライブでスポーティな運転も燃費運転もしやすい。0-400m加速は17秒台に入り不満のない性能だ。ただ、低速域ではe-BOXER がより力強い。

「アドバンス」はそのe-BOXERと呼ぶ、NA、2リットル、107kW(145ps)とモーターアシストの仕様。停止からもスムーズな走りで、SIドライブのSレンジでは、特に50km/h以下のアクセルレスポンスはモーターの助っ人で力強く気持ち良い。もっとも、速度が高くなるとあまり顕著ではなくなる。しかし0-400加速では低速が良いため、2.5リットル仕様に負けない。ただ、モーターとリチウムイオン電池のため、車重は1640kgと2.5リットルより重いのが辛い。とは言え燃費は18.6km/Lとなり、2.5リットルの14.6km/Lに対して有利だ。

圧倒的に洗練されたのがハンドリングや居住性だ。路面の微振動は抑えられ心地よい。うねりはト、トッと突き上げを軽くは感じるが辛くない。サスがよく動きスッキリとフラットな乗り心地。パワステもナチュラルで心地よい粘り感のあるテイスト。コーナーでの狙いも切り出しからスムーズにトレース出来、応答感も程よい。ブレーキも応答がナチュラルで安心。オフロードも得意な「Xモード」で難なくクリア!

ナビ画面に下り坂の画面や左の側面が表示されるので、恐怖感がなく安心して下れた。リヤシートの足元も広がり、飛躍的にパフォーマンスが向上している。「ドライバーモニタリングシステム」や「アイサイト」など安全装備が充実し、シニアにも嬉しいコンパクトSUVだ。

ところで、燃費で価格を割る、燃費価格レシオを計算すると、1km/Lあたり、2.5ツーリングは19.2万円、e-BOXERの2.0アドバンスは16.7万円と安かった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

津々見 友彦│モータージャーナリスト
第1回日本GPに出場し、その後日産、トヨタ、いすゞのワークスドライバーとして活躍。現在は自動車雑誌、ラジオ、Car Worldなどに試乗記を書く。サーキット走りとパソコン大好き。今は自転車に凝る。

スバル フォレスター 新型《写真提供 SUBARU》 スバル フォレスター 新型《写真提供 SUBARU》 スバル フォレスター 新型《写真提供 SUBARU》 スバル フォレスター 新型《写真提供 SUBARU》 スバル フォレスター 新型《写真提供 SUBARU》 スバル フォレスター 新型《写真提供 SUBARU》 スバル フォレスター 新型《写真提供 SUBARU》 スバル フォレスター 新型《写真提供 SUBARU》 スバル フォレスター 新型《写真提供 SUBARU》 スバル フォレスター 新型《写真提供 SUBARU》 スバル フォレスター 新型《写真提供 SUBARU》 新型スバル・フォレスターPremium《写真提供 SUBARU》