(新聞ウォッチ)

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。


2018年6月12日付

●米朝首脳きょう初会談、体制保証 米「独自策を準備」(読売・1面)

●三菱マテリアル社長、引責辞任、品質不正(読売・1面)

●運転免許自主返納気進まず、60歳以上「利用したくない」3割(読売・17面)

●「トヨタ」「パナ」木造住宅参入へ(朝日・6面)

●中国5月新車販売、新エネ車2倍に(毎日・6面)

●SUVも魔法のじゅうたん、日本でも予約受け付け、ロールスロイス初の四駆(毎日・7面)

●「つながるトラック」海外拡大,省燃費・輸送効率向上を支援(産経・12面)

●新幹線切り付け3人死傷、安全策の限界露呈、利便性とジレンマ(東京・6面)

●マレーシア、日本と国民車、マハティール首相、新会社の設立検討(日経・11面)

●テスラ「高株価経営」試練、マスクCEO、目標未達多く(日経・15面)

●私の課長時代、ヤマハ発動機社長、日高祥輝氏、失敗バイク仏子会社救う(日経・17面)

●VWの排ガス不正問題、アウディ社長宅捜索、独検察、対象を拡大(日経・17面)

●スクランブル、車株、長期低迷の懸念、ITと融合、米関税不安(日経・20面)


ひとくちコメント

高齢者による「運転免許の自主返納」が昨年1年間で2万人に達したそうだが、高齢ドライバーを対象に実施した調査で60歳以上の3割が「自主返納制度を利用したくない」と回答したという。日本自動車工業会が発表したもので、きょうの読売が「くらし」面で取り上げている。

それによると、調査は2017年8、9月、自主返納制度について全国の4500世帯を対象に行ったそうだが、その結果「利用したくない」と回答したのは、60〜64歳は26%、65〜69歳は30%、70〜74歳は34%、75歳以上は35%にも達したという。年齢が上がるほど「利用したくない」という回答が増える傾向にあるようだ。

また、どのような環境が整えば返納するのかの質問では、「公共交通料金の値下げ・無料化」が67%で最多。「病院・スーパーなどへの送迎便の充実」も62%と多く、「公共交通機関の運行本数・地域の拡大」が54%と続いたという。地域にもよるが、お年寄りにとってクルマが「生活の足」としての必需品であることがうかがえる。

最近、自工会が発表した調査の中で、若者のクルマの購入意欲を聞いた意識調査があったが、「買いたくない」「あまり買いたくない」と答えた人が54%にも達したという。今回の高齢者アンケートは「買う」「買わない」ではなく、それ以前の「免許証」を返納するか、どうかの調査で比較にはならないが、2つの調査からは世代によってクルマに対する価値観の違いがはっきりと読み取れるのが興味深い。

ロールス・ロイス カリナン《撮影 小松哲也》