日産セレナ e-POWERと星野朝子専務進行役員《撮影 池原照雄》

日産自動車は2月28日、ミニバン『セレナ』にエンジンを発電のみに使うシリーズ式ハイブリッド(HV)システムを採用した『セレナe-POWER』を設定し、3月1日に発売すると発表した。セレナシリーズとして月間8000台の販売を計画している。

「e-POWER」モデルとしては2016年11月に発売し、販売好調を続けている『ノートe-POWER』に次ぐ第2弾。ミニバンのセレナは乗車定員や車両重量がノートを上回るため、走行性能を決めるモーターの最高出力はノートの80kWに対し100kWに強化した。電気自動車である新型『リーフ』のモーターを流用しているという。

また、リチウムイオン電池の容量もモーターの大型化に伴い、ノート e-POWERの1.5kWhに対して1.8kWhと大型化している。ただし、エンジンは発電専用であり燃費にも配慮して、ノートと同じ1.2リットルを搭載した。

燃費性能(JC08モード)はクラストップレベルの26.2km/リットルで、セレナの既存簡易型HVの最高値である17.2km/リットルより52%向上させた。e-POWERは4グレード設定しており、価格は296万円台〜340万円台。

横浜市の日産本社で開いた発表会で、国内営業部門を担当する星野朝子専務執行役員は、セレナのe-POWERの販売比率について「4割くらいを想定している」と述べた。営業展開では「『家族史上、最高出かけたくなる』をメッセージとする。リーフで培った電動化の制御技術により、誰をも魅了するドライブと感動をお届けできる」とアピールした。

また、今後のe-POWERシリーズの設定について、具体的なモデルには言及しなかったが「他の車種にも入れていく」と、引き続き展開を進める方針を示した。

日産セレナ e-POWER《撮影 高木啓》 日産セレナ e-POWER《撮影 高木啓》