GR LH2レーシングコンセプト《photo by Toyota》

トヨタは、7月10日に英国で開幕する「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2025」において、トヨタGAZOOレーシング(TGR)の最新モデルを出展する。

TGRは2024年、参戦した3つのFIA世界選手権すべてでメーカータイトルを獲得した。世界ラリー選手権(WRC)、世界ラリーレイド選手権(W2RC)、世界耐久選手権(WEC)での3冠達成は、モータースポーツで培った技術と経験を市販車開発に活かすトヨタの姿勢を示している。

会場では、2025年WRC開幕6戦で全勝を記録している『GRヤリス・ラリー1』が走行デモンストレーションを行う。同車は今シーズン圧倒的な強さを見せており、カスタマーチームに人気の『GRヤリス・ラリー2』と共に展示される。

また、ダカールラリーを含むW2RCで上位争いを続ける『GR DKRハイラックス・エボ』も、そのパワーと耐久性を披露する。

ドライバー陣には、現WRCランキング首位のエルフィン・エバンス、史上最年少チャンピオンのカッレ・ロバンペラ、日本の勝田貴元、新人のサミ・パヤリらが参加。TGR世界ラリーチーム監督のヤリ・マティ・ラトバラ、ラリー界のレジェンドで副監督のユハ・カンクネン、W2RCの若きホープ、セス・キンテロも加わる。

また、ル・マン24時間レースで初公開された水素燃料の『GR LH2レーシングコンセプト』も展示。現行の『GR010ハイブリッド』ハイパーカーをベースに水素燃焼エンジンを搭載した研究車両で、世界耐久選手権エンジニアリングの未来を示している。

トヨタは市販車と同様、モータースポーツでもカーボンニュートラルに向けた多様な技術アプローチを採用している。レースカーでのカーボンニュートラル燃料使用に加え、水素燃料の可能性も積極的に探求している。英国製の水素燃料電池『ハイラックス』プロトタイプと、同じく英国製のフルハイブリッド『カローラ』がサポート車両として活動する。

GRヤリス・ラリー1《photo by Toyota》 GRヤリス・ラリー2《photo by Toyota》 GR DKRハイラックス・エボ《photo by Toyota》