懐かしの軽自動車大集合《写真撮影 嶽宮三郎》

真夏になると旧車イベントは北海道や東北を除き休眠状態となる。しかし、猛暑の埼玉では暑さ対策を施しながら、人もクルマも老体(失礼!)に鞭打って小さな公園に小さなクルマが集まって来た。30年以上を経た時代ものの軽自動車ばかりである。

8月6日、「懐かしの軽自動車大集合」の会場となったのは、埼玉県草加市にある「新里地域ふれあい広場」。地元の旧車クラブである「東埼玉サブロク会」の八木橋俊治さんと「懐かしのクルマ会」の岡田明さんを中心に、負担の少ない20〜30km圏内の仲間に声をかけての開催となった。

参加資格は、製造から30年以上を経た軽自動車というもの。排気量が360ccから660ccまでの軽はもちろん、250ccのダイハツ『ミゼット』(1960)もポンポンと音を立てながらやって来た。このバーハンドル3輪自動車のオーナーは、「バイクの方が大変。こっちはヘルメットを被らなくていい分、楽です。車と思ったらだめなんです。ただ、又の間の(エンジンカバーである)鉄板は熱いですけどね」と説明してくれた。スズキ『キャリイ』(1980)のオーナーもバイク乗りで、同意見。「真夏はバイクよりマシ。窓とベンチレーター全開にして乗ってます」。

八木橋さんのホンダ『T360』(1966)や、岡田さんのスバル『360』(1969)、ホンダ『TN III』(1969)などはフロントドアに三角窓を装備している。経験者ならわかるが、走行中はかなりの外気が入ってきて効果抜群だ。これにダッシュボード下やフロントフードに設けられた手動ベンチレーターを全開にして暑さをやりくりしている。

三菱『ミニカ』のトラック版である『360』(1969)も三角窓付だが、なんと荷台に大きな冷房装置を積んで登場。自宅ガレージで使用している発電機とスポットクーラーを作動し、自作のパイプを介して助手席窓側から室内に冷風を送るという仕掛けだ。オーナーによれば、停車中には冷えるが、走るとあちこちの隙間から冷気が漏れてあまり効かないというオチで、同好の士たちを笑顔にさせていた。

少数派だがエアコン装備車も。マツダ/オートザム『AZ-1』(1994)やスズキ『ジムニー』(1991・1992)などで、ホンダの6輪トラック『アクティ・クローラ』(この日は当然ながら全てタイヤ仕様)も(1994)純正オプションのエアコンを装備(当時30万円はしたそうである)。前席しかないためギンギンに冷えるそうだ。地味ながら5ナンバーと4ナンバーが珍しくそろったスバル『レックス』(1989)もエアコン装備車だが、いずれもガスが抜けた状態とのことで暑さと闘いながらやって来ていた。

小さくて古いのにも関わらず炎天下に集まったミニカーとオーナーたちには脱帽だが、車両自体が珍しいものが多く、少数精鋭のミーティングで小さな会場はそれなりに盛り上がった。八木橋さんは「今回は練習。次回は秋に開きたいし、定例化できれば」と話していた。

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