三菱デリカミニ《写真撮影 中野英幸》

われわれのようなフリーランスや非正規社員には無縁の話だが、すでに夏のボーナス(賞与)が支給された企業も少なくないようで、正規雇用のサラリーマンは他人の懐具合が気になる季節でもある。

◆最大30万円
そんな中、新型軽自動車の『デリカミニ』の出足が好調など業績回復が続いている三菱自動車は、この春入社したばかりの新卒社員の夏季賞与(一時金)を従来の約2倍の最大30万円に引き上げるという。

2022年は15万円程度だった賞与を、入社初年度から自己啓発ができる環境を整えるため、新たに約15万円の「自己研鑽支援金」という名目で上乗せして支給するそうだ。

◆人材を確保し、競争力を高める
きょうの日経が詳しく報じているが、23年春入社の新卒社員約280人を対象に6月30日の夏季賞与から支給。ここ数年は、新卒には賞与に相当するものとして10万〜15万円程度を“別封”として支給していたそうだが、職務区分に応じて異なるものの、今年の総支給額はその2倍の最大30万円。自己研鑽支援金の支給は24年以降に入社する新卒にも継続する方針という。

23年春には初任給も引き上げており、新卒社員の能力開発を支援するとともに、待遇改善で新型車開発などを担う有能な人材を確保し、競争力をさらに高める狙いがあるとみられる。ただ、昨今の就職人気企業ランキングでも示しているように、就活学生の“クルマ離れ”も加速しており、札片を切ってまで人材を集めなければならないという厳しい事情も分からないでもない。

2023年6月27日付

●日産、集団指導体制に終止符、グプタ氏ら退任決議へ、きょう総会(読売・8面)

●バイクも「希望ナンバー制」国交省導入検討へ、125cc超(読売・28面)

●国交省航空局長を処分、元次官らと会食時飲食提供受ける(朝日・1面)

●新幹線に再エネ電力、JR西、脱炭素へ取り組み(朝日・6面)

●JSR革新機構買収受け入れ「国策半導体」強化加速(毎日・2面)

●世界競争力日本、35位に後退(毎日・7面)

●伊藤忠商用EV参入、独社と合弁、電池定額制で割安(産経・1面)

●トヨタ、バイオガスから水素製造(東京・7面)

●三菱自、新卒賞与2倍に、夏季、能力開発を支援(日経・14面)

●テラモーターズ、EV充電設備7倍(日経・14面)

●中部経済特集、クルマ産業、EVの陣、トヨタ新体制チームで挑む「26年150万台」(日経・27面)

日産自動車のグプタCOO《写真提供 日産自動車》