トヨタモビリティ基金(TMF)は、アイデアコンテスト「Make a Move PROJECT」の「Mobility for ALL 〜移動の可能性を全ての人に」部門にて、2023年度に活動する12チームを採択した。
2022年より開始した「Mobility for ALL」部門では、サーキット場内および、サーキット場までの移動課題を解決するアイデアや、障がいの有無などにかかわらず、誰もがモータースポーツを楽しめるアイデアを公募。当事者の視点や、提案の革新性等の観点、外部有識者などの意見も踏まえて12チームを採択した。2023年度の採択チームと実証内容は以下の通り。
QDレーザ……レーザー網膜投影により弱視の人がカメラ撮影を通してカーレースを楽しむ体験の創出
JDSC……視覚障がい者がSNS上の関連コンテンツのフィードバックから大きな没入感を得る観戦体験の創出
袖縁……困っている人とサポーターをスマートにつなぐアプリを通じて安心して楽しめる環境づくりの実証
DOT(韓国)……情報を触覚グラフィックに変換するディスプレイDot Padを用いて、視覚障がい者向けに新しい観戦体験の創出
トヨタ自動車……遠隔操縦により実際の車を走行させる技術で、障がいのある人にもリアルに運転する体験を提供
NuEyes Technologies(米国)……弱視の人向けのスマートグラスに情報やAR、ナビ機能を追加し、誰もが一緒に楽しめる観戦体験の創出
パナソニック 事業開発センター……サーキットという非日常空間にて、弱視の人向けのスマートグラスによる自律移動の支援
Humonii……下肢障がい者へ身体として車両を乗りこなす新しい感覚の半自動車いす運転の実証
ヘラルボニー……自閉症スペクトラム症や感覚過敏の子どもが休憩できる空間により、イベント参加機会の創出
mairu tech……福祉タクシーの予定見える化により、利用者との新たなマッチングシステムの実証
モーションリブ……感覚伝送技術「リアルハプティクス」により遠隔の人との握手などリアルな「感触」による新たな体験の創出
Lighthouse Tech LLC(スイス)……ファッション性と障害物検知の機能性を兼ね備えた視覚障がい者向けのアイウェアフレームによる移動支援
一次選考を通過した12チームには1件あたり最大2000万円の活動支援金を授与し、アイデアの社会実装に向けた活動を促進していく。なお、本年度採択された12チームは2022年度のファイナリスト8チームとともに、9月2〜3日にモビリティリゾートもてぎで行われるスーパー耐久レースで実証実験を実施。各チームが競い合い、助け合うコミュニティの一層の拡大を目指すとともに、チームのみならず、障がいの有る人や外部有識者をはじめ、より多くの人に参加してもらい、ともに取り組めるような企画を計画している。
障がい者も楽しめるモータースポーツ実現へアイデアコンテスト、トヨタモビリティ基金が12チーム採択
2023年06月07日(水) 12時30分
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