ホンダ・フリード《写真提供 ホンダ》

「前年同月比16%増」とか「8カ月連続のプラス」というタイトルから推測すれば、絶好調のようだが、コロナ禍と半導体不足の影響で大幅に落ち込んだ1年前のどん底状態から、ようやく抜け出した程度の回復とも思われる。

◆半導体の搭載量が少ない軽は好調
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表した4月の国内新車販売台数(軽自動車含む)は、前年同月比16.7%増の34万9592台で、プラスとなったのは8カ月連続。きょうの産経と日経が取り上げているが「半導体不足の緩和に伴ってメーカーの新車生産が回復し、販売量も増えている」そうだ。

このうち、登録車(排気量660cc超)が23.1%増の21万9987台、軽自動車は7.2%増の12万9605台。また、ブランド別にみると、13ブランド中10ブランドが前年同月の実績を上回っており、トヨタ自動車は車載半導体など部品の調達が進んで登録車で18.2%増の11万4761台に回復。比較的半導体の搭載量が少ない軽自動車を主力とするスズキやダイハツ工業もそれぞれ15%を上回る二桁増と好調だったという。

◆バラつくホンダ車の納期
一方、ホンダは主力の軽自動車が6.9%減となり、全体では2%減の3万6570台。日経によると、鈴鹿製作所と埼玉製作所の寄居工場でそれぞれ2月に策定した計画通りに稼働したが、前年実績には届かなかったという。

しかも、ホンダの納期は「車種によって大きくばらつく」とも指摘。「軽自動車の一部車種は3カ月程度で出荷できる一方、ミニバン『フリード』は5〜6カ月、ミニバン『ステップワゴン』や多目的スポーツ車(SUV)『ヴェゼル』は1年程度が目安となっている」とも伝えている。

2023年5月2日付

●米銀行14位破綻、JPモルガンが買収、3月から3件目(読売・1面)

●万年赤字消える路線、JR考・北海道・四国(読売・1面)

●日野・ダイハツ…傘下企業で相次ぐ不正、トヨタ社長「組織的課題」(朝日・7面)

●広島空港発着便、CO2実質ゼロ、全日空、G7に合わせ(毎日・7面)

●主要109社採用調査、「売り手市場」定着、初任給「引き上げ」62%(毎日・7面)

●トップに聞く、電動化加速へEV分社化も、ホンダ・三部敏宏社長(産経・8面)

●国内新車販売16%増、4月、半導体不足の反動(産経・8面)

●仮ナンバー返納せず悪用も、車検切れの車移動に貸し出し(産経・16面)

●脱炭素ファンド国内最大級、三菱商事、新興に計10億ドル(日経・1面)

●Opinion、ソニーのゲームエンジン車(日経・7面)

●ホンダ、EV供給網へ先導、電池・半導体主要メーカーと提携、「アップル型」戦略、コスト・品質抑制(日経・13面)

ホンダ N-BOX《写真提供 ホンダ》