ブリクストン クロムウェル1200(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》

合同会社モータリストが販売するモーターサイクルはメジャーではないかもしれないけれど、個性的で魅力溢れるマシンばかりである。それは同社の代表、野口英康氏のバイクへの情熱と鑑定眼によるところが大きいはずだ。

◆イタリアの名門ブランド「ファンティック」
まず、同社が力を入れるファンティックは1969年創業のイタリアの名門。トライアルやエンデューロシーンでは過去に輝かしい戦歴を誇るブランドである。 今年はヴァレンティーノ・ロッシ率いるVR46のMoto2チームのオフィシャルパートナーとなっておりさらなる注目を集めている。今後のロードバイクも含めた展開にも期待がかかるところでもある。

今回は同社の主力モデル、キャバレロシリーズから『スクランブラー500デラックス』が展示された。 オリジナルの449cc水冷シングルエンジンはレーシングマシンほどアグレッシブではなく、それでいてしっかりパワフルで個性も感じさせるキャラクター。 現行モデルはユーロ5に適合させる際にギア比のロング化という手軽な方法ではなく、ミッション自体を変更。さらに手間暇かけてセッティングを煮詰め、従来型に対して完成度は飛躍的に高まっているとのこと。基本骨格を共通にするフラットトラック、ラリーといった兄弟車をラインアップするのも嬉しいところである。

◆飛躍の可能性を秘めた新興ブランド「ブリクストン」
今年度より取り扱いを開始したのがオーストリアの新興ブランド、ブリクストン。あまり聞き慣れない名前であるが、プロデュースするKSRグループはランブレッタ等を販売する非常に大きなカンパニーでもあり、野口氏とも長く親交がある間柄。2018年よりまずは小排気量のモデルから販売を開始し、2020年には500ccモデルを市場に投入。 そして昨年のミラノショーでは自社エンジンを搭載したクロムウェル1200を発表と着実に成長してきたこともあって取り扱いを開始したとのこと。

『クロスファイア500』は水冷486cc並列2気筒エンジンを搭載するシンプルなストリートカフェレーサー。個性的かつスタイリッシュなボディワークはKTMのデザインをすべて行うキスカデザイン出身のデザイナーの手によるもの。使い勝手の良い手頃な大きさとパワフルさは我が国の交通環境にもぴったりなマシンと言えるだろう。KYB製サスペンションやカワサキワークスチームが使用するJ.juan製ブレーキシステムを採用する等、使うべきところは信頼出来るパーツで固められている。

108Nmを3100rpmで発生させるトルクフルな1222ccの水冷並列2気筒エンジンを搭載する『クロムウェル1200』は伝統的なブリティッシュマシンを思わせるクラシックなスタイリングながら、ライドバイワイヤ方式を用い、ライディングモードやトラクションコントロール等、妥協を許すことなく作り込まれている。こちらもKYB製サスペンションやピレリタイヤ等信頼性の高い実績のある一流ブランドを使用することで、マシンの完成度を高めている。

生産台数が少ないことで懸念される設定価格は驚くほどリーズナブルなもので、「多くのライダーにまずはこのマシンの素晴らしさを知っていただきたい。」というブリクストンとモータリスト、両社の思いが詰まったものとなっている。

ブリクストンのバックボーンには高い志を持った数多くのスタッフが存在するという。モータリストが取り扱ったことで我が国でも大きな飛躍の可能性を感じさせるブランドとなってい る。

◆既存のモーターサイクルとは一線を画す「GOWOW」
GOWOWは中国を拠点とする主に電動ホイストを生産する電動モーターの会社。MODE社のプロデュースする電動モーターサイクルブランド、GOWOW初となるモデル『ORI』を初出展。既存のモーターサイクルとは一線を画すデザインやコンセプトが注目を集めていた。

まず危険な突起物を徹底的に排したボディワーク。そしてアルミフレームやトップブリッジ等の金属部を丁寧に面取りを行う美しい加工処理も注目に値する。 バッテリーはもちろん、基本的に全てをオリジナル部品で構成されているのも特徴だ。例えばタイヤやサスペンションは製造にノウハウのある会社に依頼されるものの、そのサイズや 設定はすべてこのマシンのために行われているとのこと。それにより、今までないデザインと走りが味わえるという。最高出力は9KWでトップスピードは100km/h。4つのライディングモードが選べ最大で100kmの 航続が可能になる。排気量区分は125ccクラスとなる。

日常の足としてはもちろん、オフロードでのファンライド等でも楽しめるポテンシャルを秘めている。スタイリング同様、新たな走りの世界を味あわせてくれるかもしれない。

紹介したマシンやブランドのほかにも、モータリストブースにはちょっと個性的で興味深い様々なブランドが展示されており、乗り物好き=モータリストにはたまらない空間となっていた。

GOWOW ORI(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 GOWOW ORI(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 GOWOW ORI(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 GOWOW ORI(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 GOWOW ORI(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 GOWOW ORI(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロムウェル1200(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロムウェル1200(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロムウェル1200(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロムウェル1200(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロムウェル1200(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロムウェル1200(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロムウェル1200(東京モーターサイクルショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロスファイア500(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロスファイア500(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロスファイア500(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロスファイア500(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロスファイア500(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロスファイア500(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロスファイア500(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロスファイア500(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロスファイア500(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ブリクストン クロスファイア500(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》 ファンティック キャバレロ スクランブラー500デラックス(東京モーターショー2023)《写真撮影 山内潤也》