ジープ・ラングラー・マグニートー3.0 コンセプト のティザースケッチ《photo by Jeep》

ジープは3月23日、米国ユタ州モアブで4月1日に開幕する「2023イースター・ジープ・サファリ」において、『ラングラー・マグニートー3.0コンセプト』(Jeep Wrangler Magneto 3.0 Concept)を初公開すると発表した。

◆特注のアキシャルフラックスモーターを搭載
同車は、ジープが前回の「2022イースター・ジープ・サファリ」で初公開したEVコンセプト、『マグニートー2.0』の進化バージョンになる。ベース車両は、今回もジープ『ラングラー』だ。

ラングラー・マグニートー2.0コンセプトには、最大5250rpmで回る特注のアキシャルフラックスモーターを搭載した。モーターは6速MTに接続されており、内燃エンジン車と同じように稼働するクラッチ付きのマニュアルEVパワートレインとした。クイックシフト時には、モーターはクラッチの接続時に作動し、回転が止まるのを防ぐ。

コンパクト設計のモーターは、最大出力285hpから625hpへ、340hp強化された。最大トルクも37.7kgmからおよそ3倍の117.5kgmへ、79.8kgm強化。これは、EVパワートレインのピークアンペア数を、2倍以上の600アンペアに引き上げた効果という。このEVパワートレインの再チューニングにより、ピークアンペア数を最大10秒間維持することが可能に。ジープによると、内燃エンジンのパワーを大幅に向上させる「ナイトラス・オキサイド・システム(Nitrous Oxide Systems)」のEV版になるという。

◆2ドアのラングラーをベースにホイールベースを305mm延長
また、6速MTの1速ギア比を、5.13から3.36に変更。ラングラーの「ルビコン」のロックトラックトランスファーケースと組み合わせられた。ラングラー・マグニートー2.0コンセプトは、オンデマンドで瞬時にトルクを伝達することにより、岩場などでも優れたオフロード性能を発揮するという。また、EVパワートレインに追加された回生ブレーキは、ドライバーが強弱を選択でき、ワンペダルの運転体験を可能にしていた。

さらに、マグニートー2.0コンセプトでは、117.5kgmの最大トルクを路面に伝達するために、いくつかのハードウェアがアップグレードされていた。

まず、2ドアのラングラーをベースに、ホイールベースをおよそ305mm延ばした。これにより、EVパワートレインのコンポーネントを搭載するスペースを生み出した。また、ホイールベースの延長は、2004〜2006年の「LJ」型ラングラー「アンリミテッド」と同様のプロポーションを実現する狙いも。カスタムメイドの3インチリフトキットと20インチホイール+40インチオフロードタイヤも装着されていた。

◆オフロード専用のシャシーセットアップ
オフロード専用のシャシーのセットアップとして、「Dynatrac60Pro-Rock」フロントアクスルと5.38レシオの「Pro-RockDynatrac80」リアアクスル、カスタムメイドのドライブシャフト、オフロードサスペンションを採用していた。

カスタムメイドの軽量バンパーが、フロントとリアの通常のバンパーに代えて装着された。フロントとリアのフェンダーには、カーボンファイバー製のエクステンションが追加され、重量を増やさずにワイドタイヤを収めた。これらの変更により、ラングラー・マグニートー2.0コンセプトはオフロードにおいて、アプローチアングルとデパーチャーアングルを向上させていた。

ジープ・ラングラー・マグニートー 2.0 コンセプト《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー・マグニートー 2.0 コンセプト《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー・マグニートー 2.0 コンセプト《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー・マグニートー 2.0 コンセプト《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー・マグニートー 2.0 コンセプト《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー・マグニートー 2.0 コンセプト《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー・マグニートー 2.0 コンセプト《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー・マグニートー 2.0 コンセプト《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー・マグニートー 2.0 コンセプト《photo by Jeep》