トヨタ GR カローラ の「サーキットエディション」(米国仕様)《photo by Toyota》

トヨタ自動車の米国部門は2月23日、高性能ハッチバック『GRカローラ』(Toyota GR Corolla)の発売記念車だった「サーキットエディション」を、2024年モデルも継続設定すると発表した。サーキットエディションは当初、2023年モデルのみの期間限定車だった。

◆1.6リットルターボは米国仕様では最大出力300hpに
サーキットエディションのボディカラーはアイスキャップ、スーパーソニックレッド、ヘビーメタルの3色。「モリゾウエディション」と同じく、鍛造カーボンファイバー製ルーフとバルジ付きフードを装備した。前後にトルセンLSDが装着されており、左右の駆動トルク配分を制御して、コーナリング性能とグリップを向上させる。

さらに、リアスポイラー、ヌバック調のスエード素材「Brin-Naub」、赤いアクセント入りのスポーツシート、「MORIZO」 のサイン入り革巻きシフトノブを採用した。

1.6リットル直列3気筒ガソリンターボエンジンは、『GRヤリス』に搭載された小型軽量ハイパワーユニットのさらなる高出力化を目指し、エンジンの排気効率を向上させた。バルブ付き3本出しマフラーを採用することにより、排圧低減と消音性能を両立させているという。米国仕様の場合、最大出力300hp、最大トルク37.7kgmを引き出す。レブマッチング機能を備えた6速「インテリジェント・マニュアル・トランスミッション(iMT)」を組み合わせている。

◆スポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を搭載
GRヤリスと同様、電子式多板クラッチによる前後駆動力可変システム採用のスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を搭載する。駆動配分を制御する4WDモードと、アクセル応答性やステアリングなどを制御するドライブモードを分けたことにより、ドライバーの好みや走行環境に応じた選択を可能にしている。さらに、ブッシュのピロボール化、スプリング、アブソーバー、アライメントの最適化にも取り組み、GR-FOURの最適駆動力配分を路面に伝達することを目指している。

ドライバーの操作へ俊敏に反応する走りを狙って、ボディ剛性を強化した。高剛性の基本骨格に加えて、リアのホイールハウス間や床下トンネル、タンク前の床下にブレースを追加することで、操縦安定性能を高めている。

また、GRヤリスと同様に、形状自由度の高いSMC工法で成形されたCFRP素材のルーフパネルを採用した。これにより、剛性を高めるだけでなく、軽量化も追求する。安定した制動力とコントロール性を実現する対向キャリパーブレーキも装備している。

◆ベース車両に対して前後フェンダーを30mm拡幅
ベース車両の『カローラスポーツ』と比較して、フロントフェンダーとリアフェンダーを、ともに片側およそ30mm拡幅した。サーキットやダート、雪道など、あらゆる道で冷却性能、空力性能を鍛え上げた成果として、フロントバンパーにインテーク、フロントフェンダーとフードバルジにアウトレットを追加している。

ショートストロークのシフトレバーを採用した。このシフトレバーを、ステアリングから自然に腕を下した位置に配置することで、素早いシフト操作を可能にしている。また、ドリフト走行など、限界域での車両コントロール用途を視野に、パーキングブレーキには手引き式を採用した。GR車両専用に開発したフルTFTメーターも装備し、スポーツ走行時の視認性を高めている。

トヨタ GR カローラ の「サーキットエディション」(米国仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR カローラ の「サーキットエディション」(米国仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR カローラ の「サーキットエディション」(米国仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR カローラ の「サーキットエディション」(米国仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR カローラ の「サーキットエディション」(米国仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR カローラ の「サーキットエディション」(米国仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR カローラ の「サーキットエディション」(米国仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR カローラ の「サーキットエディション」(米国仕様)《photo by Toyota》 トヨタ GR カローラ の「サーキットエディション」(米国仕様)《photo by Toyota》